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第八十二回  生姜ない?     2004年06月30日

 モントリオール議定書によって、来年から全廃が決定している臭化メチルは、どうしても使用しなければならない「不可欠用途」分だけは、発効後も使用が認められていますが、日本から出されていた生姜の根茎腐敗病防除用に関しては、不可欠用途として認めないという中間報告がまとめられている事が明らかになりました。

 決定は、モントリオール議定書締約国会合のTEAP(技術・経済評価委員会)において行われますが、農林水産省では、生姜の根茎腐敗病に関しては、代替薬剤が数種あり、代替薬剤への切り替えが進んだと判断されたのではないか、と見ているそうですが、このままでは来年から生姜の生産に関しては、臭化メチルを使う事はできなくなります。

 臭化メチルは、無色・無臭の圧縮液化ガスで、比重は空気より重く、加熱すると臭化水素や臭素などの腐食性の有毒ガスを発生させます。農業用の土壌消毒剤や輸入食料の燻蒸剤として広く使われ、強力なオゾン層破壊物質でもあるとされています。空気より重いものが、何故、オゾン層がある成層圏まで?という素朴な疑問は残ってしまうのですが、身近な毒物は無い方が良いと思います。特に輸入農産物には、燻蒸が義務付けられていた事もあり、発ガンの危険性も指摘されていました。

 臭化メチルの使用は、安価で効果も高いといわれ、中国産の農産物に押され気味の作物によっては、採算性が悪化する代替技術への切り替えが遅れているものも多くあります。コスト面を考えると大規模化が不可欠となり、大規模化すると管理面から薬剤散布のような問題が生じてしまいます。食料輸入、食の安全、市場経済、さまざまな問題が臭化メチルの問題には、象徴されているように感じています。



第八十一回 強毒型確認     2004年06月29日

 抗生物質が効かないメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の一種で、病院外での感染拡大が欧米で問題視されている「強毒型」の菌による感染が、入院経験のない国内の子供の皮膚から初めて検出されました。菌を分離した山本達男新潟大学細菌学教授によると、この菌は「とびひ」の症状で来院し、既存の抗生物質で治ったとの事ですが、白血球を攻撃する「PVL」という毒素を作るなど、欧米やオーストラリアで病院関係者から見つかっているMRSAと共通の特徴を持っているそうです。

 このタイプのMRSAは、院内感染という形で免疫力の低下した患者に感染するものとは区別され、「市中獲得型MRSA」と呼ばれています。国内でも近年、入院歴のない幼稚園児の皮膚からMRSAの発見が行われていますが、強毒型の報告はありませんでした。米国では、4人の子供が強毒型MRSAの感染によって肺出血などで死亡しているため、今後、警戒を強化するなどの警告が呼びかけられています。

 そんな中、順天堂大学医学部細菌学の平松啓一教授によると、健康な子供の5.6%がMRSAを持っている事が、調査の結果判明したそうです。発見されたMRSAの7割は「市中獲得型」との事で、子供達の間で急激に増えている「とびひ」の原因となっているそうです。

 平松教授は、風邪などで抗生物質を服用しているうちにできたと考えられるとしていますが、日本は抗生物質大国でもあり、欧米諸国よりも処方される例が多いだけに、今後、監視が必要と思われます。



第八十回  接種障害     2004年06月28日

 高校の頃、校内でも最高齢の一人である古文の先生に英会話の米国人教師が、「あれは何の列ですか?」尋ねていました。視線の先には、校内で行われた日本脳炎の予防接種を受けるための列が。片言の日本語しか話せない英会話の先生に対し、まったく英語は話せない古文の先生は、しばらく考えた後、「ジャパニーズ、ノーテンパー」と一言だけ答えていました。英会話の先生は、その場を立ち去りましたが、おそらく再度尋ねても無駄と感じたためでしょう。

 当地熊本は、全国でもワーストランキングに入る日本脳炎の発生件数が多い土地柄です。そのため、予防接種を受ける事となるのですが、この予防接種によって、まれに発生する事があるとされていた急性散在性脳脊髄炎の発生が、医師による副作用報告制度がはじまった1994年以降12件に上る事が判明しました。

 厚生労働省によってワクチンの安全性は、一定程度確認されているとされていますが、製造上用いられるネズミの脳の残留成分に原因があると指摘する意見もあり、被害認定が続いている事を重視し、メーカーに製造法の変更を求めている方針を決定したとの事です。

 急性散在性脳脊髄炎は、脳や脊髄の複数箇所で炎症や損傷が起こるという急性疾患で、頭痛や意識障害の他、感覚障害や両足の麻痺などが起こる場合があります。12件のうち4件は、昨年度、ワクチンの接種後に発熱や頭痛、嘔吐、意識障害が起こったとして、医師を通じて厚生労働省への報告が行われています。日本脳炎は、大変な障害を身体にもたらす怖い感染症ですが、それを未然に防ぐための予防接種による健康被害という事で、少し怖くなってしまいました。



第七十九回 暑気払いの食     2004年06月25日

 夏バテ、聞くだけで苦手な言葉です。夏バテは、水に溶けやすく、熱によっても失われやすい性質を持ったビタミンB1が関係しています。汗によってビタミンB1が流出すると、体内で糖分をエネルギーに変える事が出来なくなるため、夏場の疲れには甘い物を摂っても効果がない場合があります。そんな夏バテに効果がある料理といわれると、まず頭に浮かぶのが「うなぎ」ではないでしょうか。

 本来、うなぎの旬は冬だといわれます。今日では養殖が普及したために、旬という感覚はない食材となっていますが、天然のうなぎは、秋から初冬にかけて産卵のために餌を食べながら川を下るので、この時期が美味しいとされているのです。それが何故、夏場の土用丑の日となったのでしょうか。実は、大きく分けて五説も存在しています。

 有名なところでは、夏場に売上が低迷するうなぎ屋に頼まれた平賀源内が一計を講じた、というものですが、同様の説は、大山蜀山人という人物によって、「夏にうなぎを食べると、病気にならない」という内容の狂歌を作って宣伝したため、とする説もあります。

 異なるところでは、春木屋善兵衛という商人が、大名家へ大量のうなぎを納入した際、土用の丑の日に納めた蒲焼だけがまったく変質していなかった事から、うなぎの蒲焼は土用の丑の日に限るという評判が立ったというものです。この説も平賀源内、大山蜀山人説と同様、登場人物を武家出身の青木一馬とする説があります。

 さらに異なったところでは、うなぎは虚空蔵菩薩の使いといわれ、虚空蔵菩薩が守る丑年と寅年に因んで丑の日となったという説もあります。

 諸説ありますが、うなぎにはビタミンB1や良質なタンパク、ビタミン・ミネラル類が豊富に含まれているので、夏バテには有効な食材という事は確実だと思います。



第七十八回 いつからお寿司     2004年06月24日

 急激に暑くなってきたせいか、ここのところ食欲がめっきり無くなってきました。私的には、食欲がなければ食べなければ良いと思っているのですが、回りがそうはさせてくれません。そんなとき重宝するのが冷たくて、酸味が食欲をそそるお寿司ではないでしょうか。元々、食べにくい形状のものを嫌う傾向があるので、あくまでも寿司ネタは大き過ぎず、また食べるネタも限られているので、板前さんがカウンター越しに握ってくれる本格的なお寿司屋さんより、一つのネタを食べ続けても誰も気付かない回転寿司の方が好みという、非常にリーズナブルな存在となっています。

 中でも軍艦巻きの卵サラダと梅クラゲを好み、そればかりを食べているという事もあるのですが、さすがにそれらのネタは最近のものとしても、このお寿司という存在、いったい何時から食べられているのでしょうか?

 お寿司が日本にもたらされたのは、かなり古く、一説には稲作と共に中国より伝えられたといわれています。元来は魚を保存するための手法の一つで、塩と米飯を用いて数ヶ月の歳月をかけて発酵調理する「なれ寿司」に近いものが原形であったそうです。

 室町時代に入ると発酵時間を短くし、魚を包んでいた米飯も一緒に食すようになり、「生なれ」と呼ばれるものが登場します。タンパク質を乳酸発酵させるため、独特の臭気があり、万人向きではなかった事や、調理時間をさらに短縮するため、酢を用いた方法が普及する事となりました。それ以降、保存性や良い芳香を持つ笹や柿の葉で包む手法や、箱寿司、姿寿司、成形しないバラ寿司などのバリエーションが各地に発生します。

 現在、主流となる握り寿司の登場は、江戸時代に入り、押し寿司が主流であった事に対し、江戸前の新鮮な魚介類を用い、手早く握って作り上げる「早や寿司」の誕生が元になっています。気の短い江戸っ子に合わせたファーストフード、それが今日、私達が親しんであるお寿司という事になります。



第七十七回 期待の新薬、化学合成     2004年06月23日

 私のわずかな経験に基づいた勝手な思い込みなのですが、その人が何歳まで生きるかは、その人が幾つまで自分の歯で食事をし、自分の足で歩くのかが関係していると思っています。それを妨げるものの一つとして、骨粗鬆症は大きな危険をもたらすものではないでしょうか。

 骨は、骨格を形成する以上にカルシウムの貯蔵庫としての意味を持っています。日常の生活の中で、カルシウムの摂取量が慢性的に不足していたり、体内にカルシウムを定着させる力が弱っていたりすると、骨を正常に保つ事ができなくなり、骨の密度が低下したスポンジの様な状態、骨粗鬆症になってしまいます。要因の一つとして、体内に栄養を取り込む働きに関連した女性ホルモンの分泌量の低下が考えられるため、骨粗鬆症の治療には女性ホルモンが用いられますが、卵巣の肥大などの激しい副作用が伴うという難点がありました。

 イソギンチャクの一種であるスナギンチャクから抽出されるノルゾアンタミンは、1995年に名古屋大学大学院の上村大輔教授らによって、骨密度や骨重量の低下を抑える働きがある事が発見されています。

 ノルゾアンタミンは、スナギンチャクに微量含まれていますが、マウスを使った投与実験で副作用がまったくない事が確認され、今後、治療に用いられる事が期待されていました。しかし、天然由来の成分として、治療の用いるための量を確保するためには、莫大な量のスナギンチャクが必要となってしまい、あまり現実的ではありませんでした。

 今回、北海道大学大学院の宮下正昭教授のグループによって、世界で初めてノルゾアンタミンの合成が成功した事が、18日付けの米国科学誌のサイエンス電子版に発表されました。また、同グループの研究により、少ない行程での炭素や水素などの分子を、効率よく結合させる合成法も確立されており、新薬の開発に期待が寄せられています。最近、骨粗鬆症は低年齢化し、身体への影響がない有効な治療法が待たれています。効率の良い合成法も併せて開発という事なので、有効で安価な新薬の登場を待ちたいと思っています。



第七十六回 プールでなくとも伝染るんです     2004年06月22日

 アデノイドウィルスの一種が目や口の粘膜を介して体内へ侵入し、約一週間の潜伏期間の後に、39度前後の高熱を発し、目の充血や喉の炎症が3〜5日ほど続く。ウィルスの種類によっては、脳炎や肝炎といった深刻な状況になる事がある感染症。5歳以下の子供に多く、幼稚園での集団生活による感染拡大も起こる、という書き方をすると、大変な病気を想像してしまいますが、意外と身近(?)な感染症、プール病の事です。

 これまではその名の通り、夏場のプールを介した感染拡大が多く見られていましたが、プールとは無関係なはずの昨秋以降、感染が急速に増えているそうです。すでに例年の2〜3倍の患者が確認されています。ウィルスの変異によって、本来は苦手であったはずの寒さへの耐性ができた事が考えられますが、正確な理由が不明なため、夏本番を前に大規模な感染拡大が危惧されています。

 他人のタオル等を使う事や、じゃれあっている際、唾液によっても感染する事があるため、必ずしもプールがなければ感染しないという事ではないのですが、国立感染症研究所がまとめる全国3000ヶ所の医療機関からの報告によると、1医療機関あたりの報告数が過去10年で最高の数になっているそうです。例年だと、7〜8月にピークを迎え、その後は減少傾向を示すものが、昨年は7月に最高値を示した後、10〜11月には若干の減少を見せたものの、11月〜今年1月にかけては増加し、今年5月末の時点では例年の2倍に達しています。

 冬場でも感染の減少が見られない事や、感染者の増加について正確な理由は判らないままですが、ウィルスの変異による低温でも活発に活動できるタイプの発生や、医療機関の検査技術の向上によって、これまでは見落としていた感染者の発見、温水プールの普及等が考えられますが、解熱剤や目薬を用い、安静にしておくしか対処法がない症状だけに、日頃から免疫力を高めておく事も重要なのかもしれません。



第七十五回 病気?     2004年06月21日

 治療というと何らかの病状が存在する事が前提となります。なかでも遺伝子治療というと、これまで治療法が存在しなかったような難病の存在が感じられてしまいます。この度、その遺伝子治療で、新たな分野の治療法が確立されるかもしれない可能性が出てきました。

 野生の草原ハタネズミは、つがいの雄と雌が一生仲良く連れ添う事で知られています。それに対し、飼育されたハタネズミはそうした習性が失われたものが存在し、雌に対して見境のない雄が見られます。その浮気性の雄に遺伝子治療を施す事によって、一途な雄に変えてしまう事に成功したとの報告が行われています。

 エモリー大学のリム教授らの研究によると、ハタネズミの脳に直接ウィルスを用いて遺伝子を導入し、社会的行動やつがいの関係形成を掌るバソプレッシン・レセプターを発達させる事に成功しました。バソプレッシン・レセプターが発達したハタネズミの雄は、他の雌に興味を示さなくなり、草原ハタネズミに近い行動を取るようになったそうです。

 元々ハタネズミと草原ハタネズミでは、バソプレッシン・レセプターの発達に違いがあったといわれ、草原ハタネズミの方が多くのレセプターを有していました。初期の研究では、レセプターの増加を促す事で、一雄一雌の関係成立の速度を上げる事が解明され、新たな段階の研究で、浮気をしないハタネズミを作り出す事に成功しています。猿にも同じバソプレッシン・レセプターを有しているものがいる事が判っているため、今後は人間への応用も考えられています。レセプターの発達という要因を遺伝的に考えると、子供の頃、親の浮気で寂しい思いをして、浮気という行為を嫌悪して育った子供が、長じて親と同じように浮気をしてしまうという事が、何となく説明できるような気がします。しかし、病的な人はともかく、神経の機構を変化させ、志向を変えてしまうというのは、治療と呼ぶべき行為なのでしょうか?新たな疑問を持ってしまいました。



第七十四回 夢見てますか?     2004年06月18日

 眠っている間、閉じた目の中で眼球が激しく動く「レム睡眠」。夢はこのレム睡眠と関係があります。平均的な睡眠時間だと、一回の睡眠中に4回位のレム睡眠がありますので、4回は夢を見ている事になります。夢の時間は個人差が大きく、10分という人もいれば1時間位見ている人もいます。私もそうですが、夢を見ないという人でも、レム睡眠中に起こして聞いてみると、何らかの夢を見ていたと答えるそうです。

 睡眠時間を8時間とすると、レム睡眠は全体の25%程度になる事から、のべ時間で約2時間は夢を見ている事になります。夢は見るものですが、実際は視覚ばかりではなく、聴覚、触覚、嗅覚、味覚と5感すべてに対応しています。しかし、脳が経験していない感覚は感じる事ができず、写真でしか見た事のないものには、臭いや味がついている事はありません。

 何故、夢を見るのかは、何故、眠るのかと同じように諸説があり、はっきりとは判っていません。フロイトの流れを汲む精神力動説は、実際に実現できなかった衝動を、夢で仮想実現する事で精神的満足を得るというもので、その他の学習過程説、ホメオスタシス説、回復説と異なって精神的な領域が大きく考えられています。

 ホメオスタシス説は、脳をあまり長く休息させないためというもので、脳のアイドリング状態として夢を見るとしています。回復説は、レム睡眠中に脳の疲労を回復させているというもので、学習過程説は、夢によって必要な記憶と不必要な記憶を分け、整理して大切な記憶を定着させる過程であるとしています。それぞれが微妙に絡んで夢を見ているのでしょうが、はっきり言える事は、誰でも夢は見ていて、身体にとって必要なものであるという事ですね。



第七十三回 摂りましょう、コラーゲン     2004年06月17日

 カプセルを包んでいるゼラチンは、私達の身体を作るコラーゲンのかたまりでもあります。コラーゲンというと化粧品というイメージがつき物ですが、意外と食品の中にもたくさん含まれています。おなじみのゼリーやグミキャンディーは、コラーゲンそのものですし、お魚やお肉を煮た際にできる「煮凝り」も煮汁に溶け出したコラーゲンが固まったものです。

 コラーゲンは、皮膚や血管、骨などの結合組織に含まれ、皮膚の弾力を良くしたり、保水作用を持っています。この時期、強い紫外線を浴びる事が多く、皮膚の水分が奪われてしまうとシミやシワの原因となります。また、皮膚表面の水分が奪われ、乾燥した状態が続くと、皮膚表面の免疫力が低下してしまう事になります。

 日頃からコラーゲンを多く含む食品を摂っておくと、体内でコラーゲンが作られやすい状態になり、紫外線による皮膚へのダメージを緩和させる事ができます。そればかりではなく、コラーゲンは体内の免疫の司令官でもあるマクロファージの大好物でもあります。大好きなコラーゲンを与えられると、マクロファージの働きは数百倍にもなると言われ、免疫力を大幅に向上させてくれます。また、組織の結合をよくする事から、骨の強度も上げてくれます。

 コラーゲンは保水性が非常に高く、体内の水分を保持してくれます。体細胞が生きていくためには、様々な栄養素が必要です。そうした栄養素は、血液中に溶け込み、血管内を通って細胞へと運ばれます。細胞への取り込みには細胞膜の水分を伝わる必要がある事から、細胞の保水力を正常に保つためにもコラーゲンは日頃から摂っておきたいものです。



第七十二回 感染上陸?     2004年06月16日

 米国で流行し、治療法のない感染症として恐れられる「西ナイル熱」が日本に上陸する可能性が高まったとして、厚生労働省は10日、国内で感染の疑いがある患者がでた場合の対応方針をまとめ、自治体や医師会などの関係機関への通知を行いました。

 西ナイル熱は、米国の他、カナダやメキシコ、カリブ海地域、チュニジア、イスラエルでも発生し、昨年は米国だけでも9862人の感染者がでて、うち264人の方が亡くなっています。夏の観光シーズンを前に、来日した外国人や帰国した旅行者から感染者が発生する事が懸念されています。

 指針では、感染の疑いがある患者を、高熱や脳炎症状があり、発病の2週間以内に流行地域に滞在していた、と定義付けています。疑いがある場合は、保健所に連絡して病因を特定し、隔離の必要はないとしています。西ナイル熱が野鳥から蚊を介して感染し、人から人へは感染しないため法定伝染病となっても隔離は行われないそうです。

 西ナイル熱は、日本で症例が見られる日本脳炎のウィルスに近い関係があり、ウィルスに感染した鳥から蚊へ、蚊から人へと感染します。ウィルスを持った蚊に刺されてもすべての人が感染する訳ではなく、実際に発症するのは約2割程度と言われ、潜伏期間は2日から14日とされています。発症した人でも8割ほどは無症状のうちに終わると言われ、重篤な症状になるのは全感染者の1割程度で、重篤患者の3〜15%の患者が亡くなっているとの事です。

 数字的には、それほど恐ろしく感じられませんが、ワクチンや特効薬はなく、症状を和らげるための治療しかできないという点では、やはり恐ろしい存在なのかもしれません。



第七十一回 正常な方もご注意下さい     2004年06月15日

 愛知医大消火器内科の各務伸一教授の分析によると、肥満度の指標を示すBMIの数値や血液中の中性脂肪値が正常であっても、肝臓に過剰に脂肪が溜まる脂肪肝の可能性のある人が、男性で20%、女性10%いる事が判明したそうです。

 脂肪肝は高脂血症や動脈硬化などの生活習慣病の入り口といわれる症状で、将来的に心筋梗塞や脳梗塞、脳卒中などのリスクを上昇させてしまいます。同大の福沢嘉孝助教授は、血液検査の数値が正常でも油断は禁物と警告しています。

 福沢助教授によると、人間ドックを検査を受けた1055人を対象に腹部の超音波診断を行い、30.6%の人に脂肪肝が認められ、非脂肪肝と診断された人についてBMI、血液中の中性脂肪、ヘモグロビンA1cの平均値を出し、その数値を元にロジスティック回帰分析という統計処理方法を用いて数値変化と脂肪肝の発症確率分布を調べたそうです。その結果、正常値とされる人でも男性が20.8%、女性は9.3%の確立で、脂肪肝の可能性が示唆されました。

 従来の診察基準では、BMI25以上で脂肪肝発症を疑っていましたが、BMIが正常値の範囲内でも内臓の周辺に脂肪が付く内臓肥満が増えている事が関係していると思われます。健康診断の数値の評価を厳しめにする事や、ウエスト周りの変化を注意深くする必要があるかもしれません。



第七十回  記憶の鍵     2004年06月14日

 脳内で記憶に関わる重要な物質「グルタミン酸」が刺激を伝える際、どのような変化が生じるのかが、自然科学研究気候生理学研究所の久保義弘教授らのグループによって付き止められ、発表されました。

 グルタミン酸は、脳神経細胞間での伝達伝達の約40%を担うとされ、情報伝達の主役の一つとなっており、記憶に深く関わっているとされます。細胞間の情報伝達の仕組みを解明するには、情報を伝える物質の解明と共に、それを受け取る細胞膜上の受容体の解明が不可欠です。しかし、研究が開始された当初からグルタミン酸の受容体は謎だらけとされてきました。

 脳神経が伝達を行う際、グルタミン酸を受け取る受容体の外部が変化する事は知られていましたが、今回の研究では、細胞内のタンパク質にレーザー光線を当てると光る目印を付け、受容体がグルタミン酸を受け取る実験を行いました。この目印はタンパク質の配列が変化すると光具合が変化する性質があるので、タンパク質の配列の変化をリアルタイムに確認する事ができます。その光具合の変化によって、受容体内のタンパク質の配列の変化が確認され、受容体の細かな働きが解明されました。

 今回の研究について同グループでは、刺激伝達のプロセスがより明らかになり、学習効果に影響を与える薬の開発に繋がる可能性があるとしています。かつてグルタミン酸が伝達物質である事から、グルタミン酸繋がりの化学調味料が頭に良いと言われた事があるそうですが、食物からの摂取では血液脳関門を通過する事ができず、また1969年のワシントン大学のオルネイ教授によると、グルタミン酸の大量摂取は、脳神経細胞を破壊するという報告もされ、グルタミン酸では賢脳薬にはなりえないとされてきました。受容体の仕組み解明で賢脳薬の開発に一歩近付いたようで、私自身完成のときを楽しみにしています。でも、覚える力を増すだけで、知識量を増やすにはやはり勉強が必要ですね。



第六十九回 最適睡眠     2004年06月11日

 最適な睡眠時間は7時間。米国カリフォルニア大学サンディエゴ校のダニエル・クリブキ教授によると、ガン予防を目的に全米で行った調査の結果として、最も死亡率が低かったのは、男女共に7時間の睡眠を摂るグループで、全体的に睡眠を多く摂るほど死亡率は高まる傾向にあり、逆に睡眠時間が少なくても健康に影響が出て、睡眠時間が多い場合同様、少なくなるにつれ死亡率も高まる傾向にあるそうです。

 クリブキ教授は、多くの人は一日8時間の睡眠を理想と考えていますが、医学的には根拠がなく、5〜7時間の睡眠でも心配する必要はないとコメントし、全米向けの医学雑誌に論文の掲載を行いました。

 日本睡眠学会の事務局でもある内山真国立精神神経センター精神保健研究所精神生理部長は、同じく8時間という睡眠時間に対し、医学的根拠はなく、一日の3分の1というわかりやすい目安であるとし、以前発表された論文においても7時間を最適とする結果が出ているほか、97年に健康体力作り事業団が行った調査でも、よく眠れて、休養が取れたと感じる睡眠時間は、7〜7時間半が最も多く、大雑把な数字では7時間が最適としています。

 だからといって7時間に固執する必要もなく、7時間眠る事が長寿の必須条件ではないとする意見もあります。広島大の堀忠雄総合科学部教授によると、今回の発表は、極端に平均からずれた睡眠時間と死亡率の比較であり、少々ずれたからといって健康上の問題は生じない。自分で自分の体調を知り、調子に合わせて床に就く事が大切だとしています。個々の特性に合わせて睡眠を摂る事が、長生きの秘訣なのかもしれません。睡眠時間が短めの私も、ちょっと安堵しました。



第六十八回 世界の酢     2004年06月10日

 別にこだわっている訳ではないのですが、家にはさまざまな種類のお酢が常備されています。一般的な米酢、穀物酢にはじまり、玄米黒酢、バルサミコ、ワインビネガー、キビ酢、鎮江香酢と、料理に合わせて使い分けています。本来、お酢とは酢酸発酵をさせた単純な調味料だったのですが、製造工程によって味わい、風味に大きな違いが生じ、実に奥が深い世界を作り出しています。

 世界で最も気品があるお酢といえば、イタリアを代表する高級酢バルサミコを指します。アチェート・バルサミコ(芳香酢)は、エミリア・ロマーニャ州のモデナとレッジョ・エミーリアのみを生産地として、11世紀頃から作られています。ブドウを原料とし、絞り汁を煮詰めて発酵させ、異なる種類の樽から樽へと移し変えながら熟成させます。大変手間がかかる作業によって作り出されるバルサミコは、かつてはペストの特効薬とされた事もあり、高価な存在でした。伝統という意味のTradizionaleと銘打たれたものは、最低でも12年の熟成が行われ、数滴でも料理の味わいに深みを与えてくれます。最近では、製法の異なる安価な物が出回っていますが、熟成による甘味や濃厚さに欠けるといわれます。意外と醤油との相性が良いので、和食にも使えるという特徴もあります。

 世界の酢というと、もう一つ鎮江の香酢もそう評されています。中華料理店で卓上に置かれた黒いお酢、それが中国では欠かせない調味料となっている鎮江の香酢です。江蘇省鎮江市が原産の香酢は、もち米ともみがらを瓶に入れて自然発酵、熟成させて作られます。やわらかな風味と独特のコクを特徴とする鎮江香酢は、材料や熟成期間によって価格も大きく異なりますが、普通のお酢と比べてアミノ酸の含有量が多く、その事が味わいの深さや口当たりのまろやかさに繋がり、そのままでもいただけるという特徴を持っています。

 さまざまな工夫の下に特徴があるお酢が作り出されていますが、そんな中、最も手をかけずに作り出されているのがキビ酢ではないでしょうか。キビ酢は、奄美大島の南部にあたる加計呂麻島でのみ作られ、サトウキビを原料としています。サトウキビの絞り汁が大気中の酢酸菌によって自然発酵されて得られるお酢なのですが、同じ奄美の中でも加計呂麻島以外では気候が合わず、サトウキビの絞り汁はお酢にならないそうです。微妙な自然のバランスによって、人が手を加えないでできるお酢という意味では、まさに大自然の贈り物とさえいえると思います。

 最近、慢性的な疲労感や体調不良の背景に、アミノ酸不足があげられています。また燃焼系アミノ酸の摂取によるダイエットという考え方も定着しつつあります。優れたアミノ酸の供給源、お酢を毎日の料理に数滴加えてはみませんか?



第六十七回 百害は全身に?     2004年06月09日

 私はタバコを吸いません。吸った経験もなければ、吸う予定もありません。そのためタバコというものに対し、否定的ではあります。そうした私個人の意見は別にしても、タバコが身体に良い作用をもたらすものだという意見を持つ方は、極めて少ない事と思います。WHO(世界保健機構)のコメントとして、定められた用法、用量を守って死に至るのはタバコだけだという意見も、至極当然の事と思われます。

 先日、世界禁煙デーを前に、タバコに関する気になる報道が行われていました。米国政府は喫煙の健康への影響に関する報告書を発表し、その中で、喫煙の弊害は肺や咽頭のみではなく、全身に及び、65歳以上でも禁煙を行う事は、その後の健康を考える上で非常に有効であるとしていました。

 報告書は、世界中の研究論文を基に検討され、肺ガンに限らず腎臓ガン、白内障など多くの疾患について、喫煙が原因であると結論付けています。また、65歳以上でも禁煙によって様々な疾患の発生を効果的に予防する事ができ、年齢に関わらず禁煙する事を薦めていました。

 また、大手予備校の河合塾と名鉄病院の研究グループによると、禁煙によって受験の合格率が上昇する事が報告されています。名鉄病院呼吸器科の磯村医師によると、受験時のストレスから喫煙をはじめる生徒が多く、繰り返し禁煙を呼びかけたところ、喫煙を継続した生徒の合格率が26%に留まったのに対し、禁煙に成功した生徒の合格率は37%と高く、喫煙を行わなかった生徒の合格率は41%とさらに高くなったそうです。

 禁煙に成功するくらい意思が強い生徒だからこそ、志望校へ合格したという見方もできなくはないのですが、喫煙に縁のない生徒の高い合格率を考えると、やはり受験生には向かない嗜好品と言えるのではないでしょうか、と締め括りにかかったところでふと思ったのですが、受験生といえば、二浪以上している生徒以外は20歳以下となり、法令違反ではないかと考えてしまいました。くれぐれもタバコは20歳を超えてから、できれば一生縁がありません事を。



第六十六回 開発ラッシュです     2004年06月08日

 現在、さまざまな製薬会社の間で、アルツハイマー病治療薬の開発が急速に進められています。その背景には、10人に1人が発病する可能性があり、世界で使われる年間治療費が10億ドルに達し、専門家の予測では、2025年までに患者数は2200万人、2007年の段階でも治療費の規模は70億ドルに達すると言われる巨大な市場となる事があります。

 臨床試験が行われている治療薬、治療法だけでもワクチン、経鼻吸引薬、抗炎症薬、ニューロン再生薬、幹細胞治療など、非常に多岐にわたる研究が行われています。アルツハイマー病の原因や発病の仕組みについては、長年の研究にも拘らず判っていませんが、症状としては脳内での血流低下や炎症、遺伝子の変異、分子レベルでの変成等が確認され、異常凝集や神経原繊維病変が観察されています。記憶をつかさどる領域での神経細胞の死滅や、神経伝達物質の分泌レベルも低下する事が知られています。

 アルツハイマー病を発症すると神経細胞間の情報伝達が阻害され、正常な思考や記憶が妨げられます。これまでの治療法は、神経伝達物質であるアセチルコリンの量を減少させないように、アセチルコリン分解酵素阻害薬の投与が行われてきました。それに対し、新たな手法による治療薬の登場が活気付いてきています。

 リジェン・セラビューティクス社のコロストリニンは、初乳に含まれる成分を元にし、脳内の異常凝集を溶解する働きが期待され、アイルランドのエラン社は、大手製薬会社のワイス社と共同でワクチンの開発を行っています。また、最も注目されているものに、血管新生に関する研究があります。

 血管新生財団のウィリアム・リー教授は、脳内の酸欠と炎症によって異常な血管新生が起こり、これがアルツハイマー病の原因としています。抗血管新生薬の投与によって血管の増殖を止める事ができれば、アルツハイマー病の進行を抑える事ができ、事前に投与する事でも予防性を期待できるそうです。手立てのない進行性の病とされてきただけに、今後の開発ラッシュは何よりの朗報となるかもしれません。



第六十五回 抗生物質とアレルギー     2004年06月07日

 近年、特に増えたものとしてアレルギーを上げる事ができると思います。アレルギーとは、本来は身体を守るべき免疫力が過剰反応を起こしたもので、私のように仕事をはじめると、眠気が襲ってくるというのは、アレルギーの範疇には入りません。

 最も身近なアレルギーというと、「花粉症」ではないでしょうか。その花粉症に有効な乳酸菌が先日製品化され、話題になっていました。なぜ乳酸菌が、という感じもしますが、腸内細菌が免疫に占める役割は無視できないほど大きなものがあります。そんな腸内細菌に多大なダメージを与えるものがあります。私達の生活の中で日常的に見かける薬剤、「抗生物質」です。

 抗生物質は、細菌の細胞壁を壊す等の作用で殺菌を行う働きを持っていますが、本来は効き目が期待できないウィルス感染にも処方される事があります。そうして体内に投与された抗生物質は、やがて腸へと達し、腸内細菌を殺菌してしまいます。大幅に腸内の善玉菌が滅菌されてしまった事によって、免疫システムが変調を起こしアレルギーの症状が誘発される事が、米国のミシガン大学の研究チームによって報告されていました。

 同チームの研究によると、マウスを使った実験で、抗生物質を投与し、消化器官内の細菌が減少した状態では、肺がカビの胞子に対するアレルギー反応を示しはじめるとの事です。研究をまとめたハフナグル教授によると、空気中のアレルギー原因物質は、鼻から吸引されて体内に侵入するだけでなく、飲み込まれて消化器官内へも進入する。消化器官内の免疫細胞はこれに反応し、アレルギーに関わる化学物質を放出する。免疫細胞にはいくつかの種類があり、それぞれがバランスを取って過剰なアレルギー反応を抑えているが、消化器官内の環境が変化すると、このバランスが崩れてしまう。抗生物質によって腸内の善玉菌が減ると、代わりに菌類等が増殖し、アレルギー抑制作用のある化学物質の生成を阻害すると考えられるそうです。

 風邪などで通院すると、抗生物質を処方される事がありますが、抗生物質を飲んだ後は、市販品で結構ですので、ヨーグルトを食べる習慣を付けましょう。腸内の善玉菌を補充する事となり、免疫力の低下や消化器官内のバランスを守る事に有効です。腸内細菌は、100兆という膨大な数が共生していますが、油断しているとバランスが悪玉菌の方へすぐに傾いてしまいます。思わぬ弊害が生じる事が、今回の研究発表でも示唆されていますので、日頃からのケアに心がけたいものです。



第六十四回 白と黒     2004年06月04日

 仕事柄という訳ではないのですが、コーヒーをよく飲んでいます。あまりというか全然こだわりは無く、銘柄についても頓着していません。強いて上げれば何も入れない、ブラックという事だけです。そのせいか来客用にコーヒーシュガーの用意はあるのですが、別段コーヒーのために砂糖を用意するといった事はありません。それでも用途に分けて使用するために、家には様々な種類の砂糖が置かれています。

 一般家庭で一番お馴染みといえば上白糖、もしくは三温糖でしょうか。お菓子作りにはグラニュー糖、料理にコクを持たせたいときはザラメが向いています。これらは同じ系統の砂糖、分蜜糖という系統に分類されます。分蜜糖はサトウキビやテンサイ等の原料を絞った液糖から、糖蜜を除いてショ糖の結晶を作り出し、精製されます。原料の液糖が黒い色をしているのに対し、出来上がりの上白糖やグラニュー糖は白い色をしているので、漂白したと言われてしまいますが、純粋な結晶が乱反射してあの白い色になっています。

 それに対し、原料その物という感じの黒砂糖は含蜜糖と呼ばれる系統に分類され、原料の液糖を煮詰めて作られます。精製の度合いが低く、不純物が多くなってしまうのですが、その分、そうした雑味が独特のコクや風味に繋がります。また、最近の研究で黒砂糖の黒い色の中に血糖値を下げる成分がある事が判り、黒砂糖のヘルシーさがより際立ってきています。

 三温糖は分蜜糖に分類されますが、糖蜜を除いた後の液糖を三度以上加熱し、再結晶化させて得られます。ちょうど上白糖と黒砂糖の中間の様な感じで、上白糖の質感と淡いブラウンの色合いを持っています。うちで一番利用頻度が高いのは、この三温糖です。塩ほどではなくても悪者視されてしまう砂糖、上手に付き合いたいものです。



第六十三回 甲乙付け難い?     2004年06月03日

 最近はブームになっているせいか、焼酎に関する話題が賑やかになっています。特に芋焼酎は人気らしく、銘柄によっては信じられないような高値で取引されているようで、たまにネット上で見かけると、お酒に縁のない私には納得できそうにない価格を見せ付けられてしまいます。

 以前、東京に出張した際、取引先の方から夕食をご馳走になり、九州から来た私のために焼酎が用意されていた事がありました。「これは珍しいお米から作られた焼酎ですよ」と説明されたのですが、「熊本では、あえて○○焼酎と言わない限りは、お米の焼酎です」と言いかけ、酒豪とも取られかねない発言なので、微笑むだけに留めておいた事があります。

 焼酎の種類というと原料となる各種穀類や発酵に使われる微生物、産地等、いろいろな分け方があります。そんな分け方の一つに甲類、乙類という区別があります。甲類は連続式蒸留器、乙類は単式蒸留器によって得られたものと規定されていますが、この区別、何故か先にあった手法の方が乙と呼ばれ、新たな手法が甲に当てられています。

 明治時代に入ると、西洋の様々な技術が導入されました。その際、効率よくアルコール分を取り出す手法である連続式蒸留法も紹介され、より純粋に近いアルコールを取り出し、必要に合わせて希釈したお酒を「新焼酎」と呼ぶようになりました。その後、酒税法の便宜上から新焼酎を甲類、従来の焼酎を乙類と呼ぶ事となりますが、その決定には、西洋から取り入れられた新技術と地方の地酒という差別的な対比があったといわれ、後に乙類を本格焼酎と呼ぶ事で名誉回復をはかる事へと繋がります。

 今日、安いお酒というイメージを払拭し、高級品としての地位を獲得した背景には、乙類ではなく本格焼酎と言い換えた昭和45年以降の働きが大きく影響していると、改めて考えてしまいました。



第六十二回 猿?鳥?     2004年06月02日

 キウィといえばニュージーランドの飛べない鳥です。その鳥に似ている事から名前が付いた果物、キウィフルーツは、最近では輸入、国内産を合わせ、年間を通して見かけるお馴染みの果物となっています。キウィのイメージが強い事から、原産国はニュージーランドという感じがするのですが、実はニュージーランド原産ではありません。

 ニュージーランドへキウィフルーツが持ち込まれ、栽培が開始されたのは20世紀の初頭で、原産国は中国になります。中国ではその姿から「うずくまった猿」ろいう意味を持つ「ビトウコウ」と呼ばれていました。マタタビ科の植物で、日本にも親戚のサルナシが自生しています。

 輸入された後、ニュージーランドの気候風土が適していたため、栽培量は増え続け、品種改良も行われて今日のキウィフルーツになりました。本来の英語名は「チャイニーズグーズベリー」で、ニュージーランドでも長らくそう呼ばれていましたが、1950年代に米国への輸出がはじまり、当時米国と中国の関係があまり良好ではなく、消費者の購買意欲にマイナスに働く事が懸念されたため、急遽名前が変更されました。

 今日、キウィフルーツの名前が一般化していますが、本格栽培の歴史から見ると半分の時間という事になります。甘酸っぱい美味しさとは別に、栄養過剰からくる疾患、通風、脳卒中の予防、便秘、消化促進、疲労回復等の効能があり、ビタミン、ミネラルも豊富なので、身体にもとても良い果物という事ができます。



第六十一回 お米、食べましょう     2004年06月01日

 お米、一俵。すでに馴染みのない単位になってしまっています。一俵とは現在の単位で60キログラムに相当する重さになります。かつてわが国は、主食であるお米が通貨のような価値をもっていました。大名の勢力を表すのに、その領地で採れるお米の量を基準とし、侍達への給与の支払いもお米が基準になって行われていました。

 農林水産省の調査によると、2003年に国民一人当たりのお米の消費量が、ついに60キログラム、一俵をきってしまい、戦後最高だった1962年から約40年でほぼ半分にまで激減してしまった事が発表されました。茶碗換算でピーク時の1962年が1690杯に対し、2003年では850杯になった計算になります。

 減少の原因としては、パンや麺類の食事が定着した事や食事の多様化が進んだ事から、おかずの比率が高くなり、その分主食であるお米の量が減った事、BSE(牛海綿状脳症)の影響によって牛丼の販売が中止された事等があげられています。

 確かに食事をパスタで済ませたり、皿数が多くなって、その分お米を食べられないという事は、日常の生活の中で実感できます。私は、朝は絶対パンと決めている人なので、それも消費量減少に拍車をかけているのかもしれません。しかし、元々牛丼は食べないので、販売中止がお米の消費量を下げたとは思えない感じがしています。



 

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