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第602回 マタニティブルーパパ     2006年08月31日

 これまで幾つもの小規模な研究によって、子供が生まれた後、母親とほぼ同数の父親も産後うつ病になる事が知られていましたが、今回、大規模に行われた研究でも同様の結果が得られ、母親の14%、父親の10%ほどにうつ病の症状が見られる事が明らかにされています。

 今回の研究は、子どもが生まれたばかりの父母を対象にアンケートと面接を実施し、うつ症状の有無を判断を行いました。子どもとの関わり方として授乳、寝かせつけ、本の読み聞かせ、遊びや子守歌などの習慣についての質問から判定した結果として、母親と同様、父親でも日常的な人との交流や活動に減退がみられたそうです。

 父親は通常、子どもが生まれた後、一定の高揚感を覚えますが、母親の子供への支配が強く、乳児を独占してしまった場合などは、その気持ちが徐々に失われてしまう傾向があります。また、この時期は母親の関心が子供へと移ってしまっているため、その事が充分理解できない父親は、感情的に疎外感や欲求不満を感じてしまいます。母親の母性が極めて強い場合、父親は自分が無用な存在だと感じてしまう事さえあると言います。その結果、うつ病になった父親の行動パターンは、仕事やスポーツ観戦の時間が長くなり、飲酒量が増え、一人でいることが多くなるそうです。

 今回の研究を行ったポールソン博士は、「産後うつ病を最も発見しやすい立場にある小児科医が、父親と母親の両者について積極的にうつ病検知に取り組む必要がある」と述べ、ノースカロライナ大学小児科のコールマン博士も「医師は母親の感情には気付いても、父親には尋ねることもしない」と指摘しています。さらにポールソン博士は、「父親の産後うつ病を検知することは、子どもの長期的な将来のためにも重要である。母親のうつ病の場合と同様に、子どもの情緒面の障害や学校生活への適応の問題ばかりでなく、健康障害の原因となる可能性もある」と付け加えて指摘しています。役割分担の難しさが伺えます。

 



第601回 ホルモン残量     2006年08月30日

 男性ホルモン「テストステロン」、もちろんホルモンは体内の機能を掌る重要なものですが、一定の年齢を過ぎてからのテストステロンの存在は、あまり良い方向では聞かされません。以前、話題になった経口タイプの男性用薄毛治療薬がテストステロンの活性を阻害する事によって発毛を促進する事や、同じような仕組みが前立腺肥大の治療にも用いられている事からも、テストステロンが旺盛な状態は、あまり良いものではない事が伺えます。

 そんなテストステロンが多いという事が、それほど悪い事ではないという研究結果が新たに発表されていました。40歳以上の男性で、テストステロンの値が比較的低い人は、正常値の人に比べて死亡リスクが高くなる事が明らかにされています。

 男性のテストステロン値は加齢と共に徐々に低下し、30歳を超えると年毎に1.5%ほど減少し続けるとされ、それに伴いテストステロンが関係している筋肉量の低下や骨密度の減少、インシュリン抵抗性が起こります。それ以外にも活動力が低下したり、いらつきや抑うつ症状が見られる事が多くなるという事で、40歳以上の858人を対象に調査を行ったところ、19%はテストステロン値が低く、28%がどちらともいえないあいまい域、53%が正常値であった。5年ほどの追跡期間中、テストステロン値が正常だった男性のうち20.1%が死亡し、あいまい域では24.6%、低値では34.9%が死亡したそうです。

 テストステロンの値は疾患や外科手術の影響を受ける事もありますが、今回の研究では追跡開始から1年以内に死亡した例を除いても、テストステロンが値が低い男性の死亡リスクは正常な男性に比べ68%も高かったそうで、テストステロン量の低下が、疾患や死亡の原因となるのかどうかについては明らかにされていませんが、筋肉量や骨密度の低下、活動的でなくなるなどは健康管理という観点からもマイナスである事は明白です。長生きがしたければ、薄毛などは怖れるなという事でしょうか。

 



第600回 永久シワ取り     2006年08月29日

 組織の柔軟性や皮下脂肪の量、細かいところでは細胞分裂の回数を制限に関わるDNAの端の部分、テロメアに関係した事となるのでしょうか、加齢と共に皮膚の弾力性が失われ、シワが形作られていきます。物理的な負担が多くかかる場所や、一時的であれ繰り返しシワが寄せられる場所などにできる可能性が高く、表情の中で最も大きな表皮の変化を伴う「笑う」事によってできる例を多く見ます。

 笑う事によってできるものなので、それ自体は悪いものではないように思えますが、やはり目尻や「ほうれい線」と呼ばれる鼻唇溝は年齢を感じさせるものとなってしまいます。その対策として皮下にコラーゲンなどを注入してシワ取りを行う施術がありますが、効果の持続性に乏しく、やがては元に戻ってしまいます。

 そんなシワ取りが一度の施術で恒久的に効果が継続するとしたら...。先日行われた米国皮膚科学会(AAD)で発表された新注入剤をめぐって、賛否両論が巻き起こっています。従来のヒアルロン酸やコラーゲンなどを使った「軟組織注入剤」を用いたシワ取りでは、効果を継続するのに長くても半年から一年しかもたず、手間と費用だけが嵩む結果になってしまいます。新しい注入剤ではコラーゲンを含むゲルに、ポリメチルメタクリレート(PMMA)の微小粒子を麻酔作用のあるリドカインと共に内包させて作られています。

 PMMAは生体への人工物の移植の際、最もよく用いられる素材で、注入剤を分解する体内の酵素に強いため、長期にわたって吸収される事なく残る可能性があります。現在、製造元であるアルテ社ではFDAに対し、ほうれい線の改善についての承認を求めているそうです。メリットとリスク、両面からさまざまな意見が出されています。新しいものには付物ですが、これまでの軟組織注入剤の継続性の低さから考えると期待したくなるような、継続性の圧倒的な高さを考えると気味が悪いような、いろいろな思いがこみ上げてきます。

 



第599回 早期発見法発見     2006年08月28日

 以前、アルツハイマー病を血液検査によって早期発見できる可能性について取り上げました。アルツハイマー病の患者の脳に見られる異常分子であるアミロイド-βタンパクの一種、「Aβ1−40」が発症と共に血中濃度が高くなる傾向に着目したものですが、今回、新たに皮膚検査によって、最も早期のアルツハイマー病を簡単に検地できる方法が実現に向かっている事が発表されていました。

 米国ウェストバージニア大学保険科学センター「ブランシェット・ロックフェラー神経科学研究所」のアルコン博士を中心とした研究チームが開発した新たな検査方法は、アルツハイマー病患者の脳に蓄積するタンパク質である「アミロイド」を分解する酵素に注目したもので、炎症に関連した物質である「ブラジキニン」にさらした皮膚細胞内で、2種類あるMAPキナーゼErkという酵素の比率に大幅な不均衡が見られると、アルツハイマー病の存在が疑われるというものです。認知症ではない人やアルツハイマー病以外の認知症患者の皮膚細胞には、この比率の不均衡は見られないと言います。

 組織バンクから入手した検体30例とアルツハイマー病と診断された患者から採取した検体30例を加えた60例について、この検査方法を実施した結果、良い成績が得られたと言います。疾患の期間に関する関連性も見られ、疾患が早い段階であるほど大きな異常が認められ、100例を対象とした未発表の研究でも同様の結果が得られているそうです。

 アルツハイマー病患者の脳に形成されるアミロイドの周辺に炎症が見られる事は、既によく知られた事でしたが、それが全身性のものである事は知られず、充分な研究も行われていませんでした。今後はさらに大規模な研究に取り組み、再現性を確実にする事で実用化へと向かっていきます。

 アルツハイマー病は早期診断が重要であり、現在、臨床試験が行われる新薬のほとんどすべてが、最も早期の段階での治療を目的としています。今回の研究は早期のバイオマーカー(生物学的標章)の発見というこれまでの課題をクリアする事となります。アルツハイマー病が脳だけではなく、全身を侵す疾患であるという仮説に基いたものですが、より疾患の全体像が明らかにされ、確実な検査方法、治療方法が確立される事を願っています。

 



第598回 炎症とガン     2006年08月25日

 脂肪酸のアラキドン酸のように炎症を悪化させる傾向がある物は、発ガン性もあるように言われる事があります。炎症が起こらないに越した事はないのですが、傷は一端炎症が起こる事によって治りが早くなります。一見、傷が悪化したように見えてしまうのですが、体内の炎症を起こす働きを止めて炎症が起こらないようにした場合と比べて、傷ができた後、一度軽い炎症を起こした方が傷は確実に早く、きれいに治ります。

 そんな身体にとって必要でもある炎症ですが、発ガンとの関連性については明確な因果関係は判っていませんでした。先日、生物化学誌「ネイチャーケミカルバイオロジー」に掲載された論文によると、慢性的な炎症と、ガンやアテローム性動脈硬化症のような疾患との化学的な関係について新たな見解が示されていました。

 傷を負うなどによって感染が起きると、免疫細胞がその部分に集まって、侵入してきた雑菌などを撃退するために特殊な化学物質を多量に分泌します。この炎症性物質は、感染部位周辺の正常な細胞まで傷つけてしまい、細胞内のDNAに損傷が生じる事は細胞死(アポトーシス)や突然変異を引き起こし、ガンなどの疾患を招く事になる。

 マサチューセッツ工科大学の研究チームは、免疫細胞が産生する炎症性物質の一つよるDNAの損傷が、DNAのらせん上の予想外の部位で生じることを突き止めました。この知見によるDNA損傷が生じる場所についての従来の説に反するもので、炎症の新しい診断、治療法開発につながる可能性があるとされています。マサチューセッツ工科大学生物工学部門教授のディドン博士は「炎症と疾患との関係を断ち切る新しい薬剤を作るためには、炎症ができるメカニズムを理解する必要がある」と述べています。炎症性物質の害を和らげるものの必要性、ここでも抗酸化作用のある成分の重要性が問われているようにも思えます。

 



第597回 ストレス萎縮     2006年08月24日

 ストレス・・・あまり良い言葉ではありませんが、日常的な言葉ではないでしょうか。二種類に分けられ、良いストレスは成長要因となり、ある程度必要なものとなっていますが、悪いストレスはさまざまな疾患の原因となり、諸悪の根源のように言われます。そんな悪玉ストレスの弊害の一端に関する研究レポートが出されていました。ストレスは脳細胞を萎縮させ、免疫システムの老化を早めるというのです。

 米国ロックフェラー大学神経内分泌学研究所マクイーウェン博士を中心とした研究チームによると、繰り返しストレスが与えられる事によって脳の神経細胞(ニューロン)が萎縮を示す兆候が認められ、過去の研究で確認されていたストレスによって脳の海馬の神経細胞が萎縮して記憶が障害される以外にも、意思決定や注意力に関わる前頭前皮質でも萎縮が起きる事が解明されています。ストレスによって知的柔軟性と呼ばれる一定の手がかりを元に別の方法を模索する力が低下する事になります。

 マクイーウェン博士によると、ストレスホルモンが脳を作り変え、別のものに変化させる事を意味すると説明し、ストレスを与えられた脳は、不安が大きくなり、注意力、学習能力、記憶力などが低下する。しかし、脳は回復力が極めて高いため、心理療法、認知行動療法および薬剤を組み合わせる事により正常な状態に近づけることができると説明しています。脳の損傷は時間の経過によっても癒やされ、運動にも極めて大きな効果がある事が明らかにされています。

 別な研究によるとストレスは免疫細胞DNAの端の部分のほつれを防止する部分を壊すため、DNAの末端部が短くなるという遺伝子レベルでの老化に繋がる事も示唆されています。ストレスは万病の元と言われ久しい感じがしますが、その対処法については各個人がうまく対処するしかありません。自分にとってのストレスを正確に捉え、それを回避、もしくは上手な付き合い方を見つける事が重要です。真っ向から直面すると悪玉でもうまく接する事で、善玉のような存在へと変え、自己の成長へと繋げる事も可能です。うまく接していきたいものです。

 



第596回 最新治療?     2006年08月23日

 怪我をしたら傷口をよく洗浄し、消毒をして清潔なガーゼで覆いをします・・・これは怪我の治療の基本的な事で、広く常識として通っている事ですが、実はさまざまな異論が出されています。特に消毒薬の使用は傷の治りを阻害する可能性があるとして、否定的な見方をする意見が多くあります。外科系の雑誌、「消化器外科、術前・術後管理マニュアル」にも「消毒液で創面(傷口)を拭いている場面をよく目にするが、これは創治療を障害する」と記載されています。

 怪我をすると出血が起こり、血液によって血を固める血小板や、死んだ細胞や細菌を除去する好中球やマクロファージといった細胞が運搬され、傷口を塞ぐ繊維芽細胞が集まってきます。それに表皮細胞が加わり、傷口は塞がれていくのですが、消毒薬はこうした傷を治すために集結した細胞までも殺してしまい、ガーゼによる乾燥は細胞の成長因子なども機能しない状態にしてしまいます。

 傷口に異物や壊死細胞があると化膿する確立が高くなるので、それを取り除くためには流水で洗い、後は出血が酷くなければ止血の必要もないというのが正しい傷治療とされています。さらにそれを進めた治療法として、「ウジ虫」を用いたものが有効と考えられてきています。先日もそれを裏付ける治療例が報告されていました。米国で57歳の女性が、壊死した傷口の治療にウジ虫を用い、片足切断を免れたという事が報告されています。

 糖尿病による神経障害で感覚を失い、すでに抗生物質など試せる手段は全て試した後だったという事ですが、壊死した傷口に2mmほどの小さなウジ虫を置き、包帯を巻いて2日ほど置いたところウジ虫は倍の大きさに膨れ上がり、壊死した組織は全て取り除かれていたそうです。その2日後には壊死した組織がなくなり、健康な皮膚が戻り、やがて足のむくみも取れたと言います。ウジ虫が壊死した組織のみを食べ、感染症を起こすバクテリアを殺し、組織の治療を促す酵素を与えてくれた事が、短い期間で理想的な治療が行われた背景にはあると考えられ、ウジ虫が細胞レベルで死んだ組織と生きている組織を区別する能力を備えている事も指摘されています。深い傷を負った兵士の傷口にウジ虫がたかったら傷跡もなく早く治り、ウジ虫が付かないように薬剤で洗浄したら大きな傷が残るという経験則から考案された療法ですが、気持ち悪いはさておき、一般化すると有効な治療法と言えるのではないでしょうか。

 



第595回 同居人?     2006年08月22日

 アサリを食べていると、殻の中から小さなカニが出てくる事があります。かなり小さなカニなので、エサを探して迷い込んで取り残されたり、殻の中を避難所としていたなどと勝手な想像をしてしまうのですが、中にはアサリがカニを食べていたという言い方も聞かれます。アサリはプランクトンをエサとし、カニと比べると動きはそれほど早いとも思えないので、アサリが能動的にカニを捕らえていた事は考えにくいのですが、偶然入り込んでいたとするには頻度が高い気がします。

 殻に入っているカニの特徴としては、身体が小さく、脱皮の直後のように甲殻が柔らかくなっています。専門的に見ると、アサリの中から発見されるカニのほとんどはメスという事で、オスが発見される事はきわめて稀とされます。調理した後にしか殻が開かない事から、発見される時には甲殻類の特徴でもある赤い色に変色しています。色素のアスタキサンチンの色合いから考えて、おそらく加熱される前はもう少し暗く判りにくい色をしていると思われます。

 このカニはカクレガニ科のオオシロピンノと呼ばれるカニで、甲羅は1cmにもならない小さな種族になります。オオシロピンノは孵化すると海の中を漂い、稚ガニにまで成長すると海底に下りてアサリやハマグリを探し、殻の中へ入り込みます。オスは貝の中を出入りして、海中や海底を自由に移動して生活していますが、メスは殻の中から動く事はなく、そこで一生を終えます。そのために調理したアサリの中から発見されてしまう事になります。

 オオシロピンノが小さいと言っても、殻の中は狭く、充分なスペースとは言えないので、ほとんど動き回る事がなく、そのために甲殻は堅くなる必要がない事から柔らかいままになります。また、目も退化してしまいますが、殻の中は安全なので必要性はほとんどなくなっています。そんな状態で殻の中に棲息し、繁殖期になるとオスがメスを見つけて貝の中で交尾し、メスが卵を殻の外へ放出する事で次の世代が形作られます。オオシロピンノはアサリやハマグリ、イワガキに多く、ケガキやオハグロガキにはクロピンノ、シジミにはシジミピンノ、カギツメピンノはイワガキに多いと言われます。貝が食べるプランクトンを横取りしての生活という事ですが、なかなか良い棲家なのかもしれません。

 



第594回 物忘れ薬味     2006年08月21日

 食欲が減退しがちな暑い時期は、薬味を工夫して食欲を回復させるというのも、ちょっとした食卓の工夫かもしれません。そんな薬味の一つとして、爽やかな風味と刺激、鮮やかな色合いで重宝するのがミョウガではないでしょうか。ミョウガは本州から九州にかけて分布する多年草で、古い時代に中国から渡来したと考えられています。現在では野生化して自生し、畑以外でも民家の周辺や湿った林縁などに群生する姿を見る事ができます。

 本体は1m近くの背丈になり、20〜30cmの細長い葉を付け、この葉は和菓子の包材に利用する事もあります。一般的に食べられるのは「花序」と呼ばれる部分で、8月から10月にかけて地面から少しだけ顔を出したところを収穫して食用とします。この花序はやがて花になりますが、一日花であるため、次の日にはすぐにしぼんでしまいます。食用とする事も可能で、香りがやや薄めですが味はミョウガそのものと言われます。

 ミョウガは、古名を「めが」と言い、奈良時代の書物には「売我」や「女我」と表記されています。平安時代の中期になると中国名の漢字が使われるようになってきます。「めが」の語源に関しては、芽が香る事から「芽香(めが)」が当てられたという説と、ショウガの事を「兄香(せが)」と言った事から、男を意味する「せ」に対し女を意味する「め」が当てられ、「妹香(めが)」となったという説があります。この「めが」が拗音化した事で「みょうが」になったとされますが。音の変化としては非常に不自然なものがあります。

 また、「めが」が「みょうが」になった場合、その途中経過で「めうが」などの記載があるはずですが、それは発見されてず平安末期に「ミャウガ」という記載のみが残されています。中国名では「ニャウガ」と発音する事がある事から、「ニャウガ」から「ミャウガ」、「ミョウガ」となったというのが自然かもしれません。ミョウガは副作用として物忘れを酷くすると言われますが実は逆で、辛味成分は脳神経を刺激して活動を活発にしてくれます。不眠症や食中毒の予防にも役立つと言われますので、物忘れを怖れずに食べた方が良いのかもしれません。

 



第593回 スイカ保管     2006年08月18日

 夏といえばスイカという連想ができるくらい、スイカは夏を代表する果実となっています。最近では年中見かける事がありますが、冬に見るスイカは胡散臭く見えてしまうほど、スイカと夏は密接な関係にあるように思えます。かつては水分補給程度にしか考えられず、たいして栄養価については期待されていなかった水かも、最近では利尿効果をはじめ、さまざまな働きが言われるようになってきています。

 そんなスイカの効能が保管方法一つで大きく変わるとしたら...。スイカに対する接し方が変わってしまいそうな研究レポートが報告されていました。USDA(アメリカ農務省)サウスセントラル農業研究所のビージー博士によると、スイカの赤い果肉にはトマトで知られた赤い色素、カロチノイドの一種であるリコピンがが含まれ、量は少ないもののニンジンと同じβ-カロチンも含まれているという特徴があります。それらのカロチノイドには活性酸素を無害化する抗酸化作用がある事が知られていますが、スイカの保管方法によって含有量に変化が生じる事が明らかにされています。

 種有り、種無しを含む完熟した3品種のスイカを切らずに一晩、20度で保存した後、切り分けて状態やカロチノイドの含有量、重量等を調べ、標本を採取した上で5度、13度、21度に設定したクーラーに保存して2週間の経過を測定しました。その結果、21度で保存したスイカでは、いずれの品種でも果肉の色が濃く、皮が薄くなっており、収穫後でも成熟が続いていた事が伺えます。低温で保存したスイカでは、カロチノイドの増加は見られず、皮の厚さにも変化は見られなかったので、低温では酵素の活性が低下するために、成熟が止まるのではないかと考えられました。

 収穫時や出荷時の光や温度、湿度などによって、スイカに含まれるリコピンの含有量が10〜20%増加する事は以前から知られていましたが、今回は購入後も温度などの条件によっては含まれるリコピンの量に影響が出る事も確認された事になります。同じく桃やバナナも室温で保存する事で栄養や味に良くなる事で知られています。果物に含まれる果糖は、低い温度でより甘味を強く感じる傾向があるので、できればよく冷して食べたいところですが、常温で保存して食べる直前に冷すのが良いようです。

 



第592回 幸福計算     2006年08月17日

 「最大多数の最大幸福」、ベンサムが提唱した功利主義のスローガンとなる言葉です。個人の快楽の総計が社会全体の幸福としたベンサムは、幸福計算と呼ばれる、あらゆる行為の道徳的地位も機械的に見積もる事ができるとして、その手続きを提案しました。その幸福計算が用いられたかは定かではありませんが、世界178国について初めての「幸福度マップ」が発表されていました。

 世界幸福度マップは、英国レスター大学社会心理分析学のホワイト博士を中心とした研究チームによるもので、ユネスコ、WHO(世界保健機構)、CIA(米国中央情報局)などによる100以上の研究報告データを分析し、世界中の約8万人にアンケートを行った結果などを元に作成されました。対象となった178国のトップはデンマークが選ばれ、最下位にはアフリカのブルンジ共和国となっています。

 幸福計算を用いる場合とは違い、幸福というものは漠然としたものですが、今回の研究では健康、個人の蓄財も含めた経済、教育という極めて的確な尺度を用いたそうで、日本はどの項目も高得点をマークしていますが、結果的には90位に留まり、今回の研究の矛盾する部分の一つと指摘されています。米国は23位で、さまざまな項目の点数は高いのですが、健康面が大きく影響しランクを下げているそうです。

 今回の発表では、国民に一体感のある小さな国が上位ランクされる傾向があり、教育と健康の格差が大きいロシアやアフリカの多くの国、多くの人口を抱える中国などは低いランクに留まっています。また、別な幸福感に関する調査では、年収と幸福感には比例関係が見られた事から、教育や医療といった社会的なインフラの事も考えると、ある程度の幸福はお金で買えるという夢のない現実も見えてしまいますが、諸外国から見ると恵まれている印象のある日本が低いランクになっている事から、幸福とは難しく奥の深いものに思えてきます。幸福を評価する尺度が一定ではない以上、幾つもの結論が存在しているように思えてしまいます。

 



第591回 また?わた?     2006年08月11日

 暑さが苦手という事もあり、夏は今ひとつ元気がなくなってしまいます。そんな時、マタタビをホワイトリカーに漬け込んだ「マタタビ酒」を薦められた事があります。マタタビというと猫という連想がすぐに出てきてしまうのですが、人間が愛用しても滋養強壮に役立つ物として知られています。

 マタタビはそうした滋養強壮効果から、旅の途中で疲労のために動けなくなった旅人が、道端にあった実を取って食べたところ元気になり、また旅を続けられるようになった事から、「又旅(またたび)」という名前が付いたという俗説があります。しかし、それはまったくの俗説とされ、マタタビの強壮作用が広く知られ、一般的に用いられるようになった後、こじつけて付けられたものと考えられます。

 平安時代の本草書「本草和名」には、マタタビは「ワタタビ」と記載されています。その語源としては、「ワ」には本物ではない物という意味があり、「タタ」は植物のタデ(蓼)、「ビ」は実を意味するとして、タデの実ではない物というのが元となったとする説と、熟した感じから「ワルタダレミ(悪く爛れた実)」が転じたとする説があります。

 それ以外にアイヌの言葉で、マタタビの事を冬=「マタ」になる亀の甲羅=「タンプ」のような実という事で、「マタタンプ」と言います。秋田の方言でもマタタビの事をマタンブという事から、言葉が伝わり、転じながらワタタビへと繋がっていった事も考えられます。他に形の違う長い実と平たい実が成る事から、「マタツミ」が元になったという説もありますが、個人的にはタデの実ではないというのが有力に思えてしまいます。



第590回 にべもない     2006年08月10日

 人付き合いの事で、愛想がない、そっけない、冷たいといった事を、「にべもない」と表現します。最近ではあまり聞かれない表現ですが、この「にべもない」は、文字通り「にべ」がないような状態という事で、「にべ」とは「膠(にかわ)」の事を指しています。

 本来、「にべ」とはスズキ目ニベ科の海水魚の事で、浮き袋に粘りがあり、それを煮て抽出する事で接着剤となる「膠」を得る事ができます。良質で強い接着力が得られる事から、膠の事を「にべのかわ」と呼ぶ事もありました。「にべもない」は、そんな接着力が乏しい事を指し、人間関係が親密でない事を意味して使われるようになりました。

 同じく身近な接着剤としてご飯粒が使われた事から、「にべもない」よりもさらに密接ではない状態を指して、「にべもしゃりもない」という使われ方をする事があります。こちらは「にべもない」の強調語として使われますが、当時の接着剤について知る貴重な言葉ともなっています。

 膠は、動物の皮膚や骨、腱などの結合組織の主成分であるコラーゲンを、熱を加える事によって抽出したもので、良質なタンパク質が主成分となっています。精製の度合いが高く、食品や医薬品の材料となるものはゼラチンと呼ばれ、画材や接着剤に用いられる場合は、膠と呼ばれています。状態に微妙に違いがあるにしても、同じコラーゲンが主成分の物ですが、歴史的に見ると大きな隔たりがあります。膠が日本に伝えられたのは推古天皇の頃とされるので、飛鳥時代という事になりますが、食材としてのゼラチンが入ってきたのは、洋菓子が普及する明治時代の事と、用途の違いだけとは思えないほどの隔たりがあり、シュメール人の遺跡にも膠を利用した形跡がある事も含め、物の歴史としては非常に興味深いものがあります。



第589回 保存変化     2006年08月09日

 先日、厚生労働省より大手健康食品販売会社へ、販売している「アロエベラ」を原料とした清涼飲料水について、成分を分析した結果を渡し、回収の支持が出されました。他社が販売している栄養ドリンクに関しても、「健康被害の報告はなく、直ちに影響が懸念されるものではない」としていますが、回収が行われています。どちらの製品にも共通するのは、発ガン物質が基準値を超えて検出されたというもので、こうした事例がこれから増えてくるものと思っています。

 その回収原因となった発ガン物質は、「ベンゼン」と呼ばれる物質で、染料や合成ゴム、合成洗剤の材料として使われています。排気ガスにも含まれる事から、テレビCMなどで「ベンゼンフリー」を提示したガソリンの販売を見かける事もあります。常温では無色の液体で、揮発性や引火性高く、基礎科学原料としては多方面の分野で使われています。

 私達が直接ベンゼンに触れる機会というものは、ほとんどないのですが、ベンゼンから合成される化学物質である合成樹脂のスチレンやナイロン繊維の原料となるシクロヘキサン、農薬や染料、消毒剤になるフェノールなど生活に深く関わっています。また、化学式を見かける際、亀の甲羅のような模様が描いてあるのですが、あの六角形がベンゼン環と呼ばれるもので、そういう点では馴染み深いものかもしれません。

 そんなベンゼンが検出された経緯については、事故や混入というというより、合成されたという方が適切かもしれません。回収された両製品とも保存料として安息香酸と酸味料、pH調整剤としてビタミンC(アスコルビン酸)を含んでいました。それらが容器の中で反応してベンゼンが形成されていたと考えられています。安息香酸はわずかに甘酸っぱい臭いがある保存料で、殺菌性があることから多くの食品に使われています。もともとベンゼン環を持つものなので、早くから今回のような事は懸念されていました。安息香酸とビタミンC,今後はラベルに記載された成分をよく注意した方が良いようです。



第588回 前兆認知     2006年08月08日

 夏場は汗をかく事もあって体内の水分量が変化しやすく、心臓への負担が気になります。心臓疾患が増えるのは、毛細血管が収縮し、血流が悪くなる冬場が多いのですが、やはり注意しておかなければと考えてしまいます。心臓疾患の一つ、心臓発作というと突然死の代表のように思えますが、意外と予兆は多く見られるようです。しかし、その多くは見落とされているそうです。

 心臓発作の治療は、近年大きく進歩しています。しかし、予兆の多くが見逃されている事で、せっかくの治療の進歩も役立っていないという実情があります。「ロッテルダム研究」と呼ばれる研究で、55歳以上の4000人の心電図を分析したところ、男性で3分の1、女性で2分の1の心臓発作の予兆が見逃されていたと言います。医療機関の検診でも男性のリスク程度が中程度と分類される症状でも、女性の場合低リスクに分類される事が多く、女性の方が見落とされやすい傾向がある事が明らかにされています。

 胸部の圧迫感や締付け感、膨満感、痛みが数分間継続する事や、腕、背中、首、顎、腹部などの不快感、息切れ、冷汗、吐気、頭部のふらつきなどが予兆として感じられ、女性の場合、息切れ、吐気、嘔吐、背中や顎の痛みなどが女性では出やすいと言います。場所によっては心臓と結びつきにくく、一時的な疲れや筋肉疲労などと間違えられやすい事は容易に想像できます。

 心臓発作は重大な結果に結びついてしまう疾患でもあるので、日頃から健康面に気を付け、わずかな予兆を見逃さない事が重要です。万が一予兆を見逃し、症状が発生してしまった場合、胸部に激しい痛みや圧迫感が生じ、腕が動かなくなるなどの症状が見られます。気を失ってしまうまでに約10秒ほど時間があると言われるので、その間に深く深呼吸をする、深呼吸の合間に自発的に咳きをして心臓に刺激を与える、咳きのリズムを調整し、心臓への刺激にリズムをつけるなどが有効な自己防衛となると言います。そうした事をしながら、救急車の手配をする事も大切な事となっています。

 



第587回 不健康肥満     2006年08月07日

 肥満が健康に対して及ぼすマイナス要因は、これまで幾度となく語られてきました。免疫力から各臓器への弊害、間接への影響など、直接的、間接的に多くの問題を及ぼします。健康診断でも肥満を是正するような指導が行われたり、検査数値的に問題があっても、数キロの原料で大きく改善されるという話はよく聞かされる事でもあります。

 そんな肥満の健康への新たな影響が、まったく別の角度から言われるようになってきました。肥満が原因で画像検査に影響が出ているというのです。医療の進歩の一つとして、検査装置の発達というものがあります。特に画像装置は大きく進歩を遂げ、X線や超音波に限らず、MRIやCTなど、体内の状況を手軽に造影する事ができるようになった事は、疾患の状態を性格に知り、適切な対策を検討するという点では、欠かす事のできないものになってきています。

 この15年で肥満が原因となって、画像検査で決定的な診断ができない事例が2倍に増加している事が明らかになってきています。もともと肥満がさまざまな疾患の原因となりやすい上に、検査自体も制限してしまうという事は、健康管理上も非常にマイナスに働く事は容易に考えられる事です。画像検査のタイプによっても差が見られるそうで、腹部超音波が最も影響を受けやすく、胸部X線、腹部CT、腹部X線、胸部CT、MRIと続くそうです。

 また、機器が繊細で開口部が狭いCTやMRIの場合、別な問題も考えられます。メーカー側でも対策を行っており、装置の対重量強度をCTで元の200kgから250kgへ、MRIで160kgから250kgへと強化されています。装置が頑丈になり、開口部も広くなって収まるようになっても、その状態で撮影を行わなくてはならないため、より多くの放射線や電磁波を照射されてしまう事となってしまい、より重要な問題へと繋がる事も考えられます。通常よりも検査に時間を要してしまう事や、医療スタッフへの負担が大きくなる事も考えると、やはり痩せるに越した事はないと思ってしまいます。

 



第586回 ○食     2006年08月04日

 もともとあまり量を食べる方ではなかったので、「小食」な人という言い方をされてしまうのですが、この小食という言い方、似たような食の状態を表すものにたくさん食べる「大食」、レストランなどで食事をする「外食」など他にも幾つかの言い回しがあります。最近、それ以外の言葉が急に増えてきて、中には問題視すべきものも多くなってきています。

 「こしょく」という言葉を聞く機会が増えてきました。言葉の響きと意味合いから考えると、当てはめられる文字が幾通りか考えられます。家族が揃わない、特に子供が一人で淡々と食事を済ませる「孤食」、または、せっかく家族が揃って食卓を囲むのに、それぞれが好きな物を食べるため、全員のメニューがバラバラという「個食」。最近急速に増えてきていると言います。食卓の大切な役割を考えると、家族相互のコミュニケーションが欠如したり、同じ物を食べて絆を深め合う、食卓のメニューから季節や風情を感じるといった点でも、大きくマイナスなのではないでしょうか。

 また、好きな物だけを頑なに食べ続け、それ以外を摂らない「固食」、簡単に済ませる事ができるパンや麺類といった、製粉された原料から作られた物ばかりを食べる「粉食」も「こしょく」の一種として問題になってきています。サプリメントの発達で、栄養の偏りを手軽に補正する事は可能となってきていますが、食の持つ本来の意味、食材を咀嚼し、自らの栄養としていくという点からは、少々逸脱してきているような感じがして、嘆かわしい感じもします。

 外食に関連した言葉として、家で料理を作って食べる「内食」と外で食べる「外食」の中間、外で買い求めた惣菜などを家で食べる「中食」という言葉も一般化してきています。当初はそれなりの違和感を覚えていた言葉ですが、定着する早さの度合いを見ると、それだけ忙しい主婦が増えてしまったという事でしょうが、食事の内容を把握し、塩分や調味料の配合をはじめ、家族の健康を管理するという食卓の役割が発揮できなくなってしまうので、やはり好ましい事ではないと思います。そのような事を考えながら自らを振り返ってみると、パンやパスタの比率が高く、「粉食」に流れているような感じがして、大いに反省させられてしまいました。

 



第585回 ダイエットカテキン     2006年08月03日

 カテキンはお茶に含まれるポリフェノールで、いまさら説明の必要がないほど知られている成分ではないでしょうか。抗酸化作用や抗菌作用がある事で知られ、お茶の健康効果の大きな部分を占めている成分でもあります。植物が光合成を行う際に作られる物質、ポリフェノールは、これまでにおよそ5000種ほどが知られていますが、カテキンはその中の一つという事になります。

 同じポリフェノール類の中には、そばに含まれるルチンや柑橘類の皮に含まれるフラバノン、柿のタンニンやタマネギのケルセチン、ブルーベリーのアントシアニン、大豆のイソフラボンなども含まれていて、どれも優れた健康効果で知られています。カテキンは特に抗菌作用が話題になっていましたが、最近になってダイエット効果がアピールされてくるようになってきました。

 脂肪分の多い食事を摂り続けた際、通常では肥満に結びついてしまいますが、お茶の粉末などを一緒に摂取する事で、血液中のコレステロール量、コレステロールエステル量が変化しない、もしくは減少する傾向が見られる事が確認されていますが、そうした動脈硬化の指標が減少するにも関わらず、赤血球の数や血液中のグルコース量などの健康状態の指標は変化しないとされています。

 また肝臓を調べると、肝臓中の脂肪とコレステロール量の増加が抑えられており、コレステロールの吸収が抑制され、肥満を防いでいた事が伺えます。カテキンを摂る事で脂肪を燃焼する酵素の活性化が図られたり、脂肪の代謝が促進される、エネルギーの消費量が上昇し、そのエネルギー減として脂肪が消費されている事も考えられます。最近、濃く煮出す事でカテキンの含有量を増やし、特定保険用食品の認定を受けた商品も増えてきていますが、カテキン本来の殺菌力は胃壁を荒らす可能性があるので、それで食欲が減退してダイエット...という事がないよう注意したいものです。

 



第584回 成長要因     2006年08月02日

 タバコというとさまざまな弊害、特に肺ガンに関してはかなりリスクを高める事が知られています。タバコの弊害の原因物質といえば「ニコチン」。すぐにそういう連想ができてしまうほどです。先日、そんなニコチンと肺ガンとの関係に関する興味深い研究が発表されていました。ニコチンは、肺ガンの発生原因とはならないというのです。

 ニコチンは肺ガンの原因とはならない・・・米国ガン協会(ASC)によると、肺ガンは男女ともに米国人のガンによる死因の第1位となっており、年間で新たに肺ガンと診断される17万5千人のうち85%を非小細胞肺癌(NSCLS)というタイプの肺ガンが占めている。肺ガンの8割は喫煙が直接の原因と見られていますが、タバコに含まれるニコチンにはガンを引き起こす性質はなく、肺ガンに対するニコチンの働きについては長い間議論を呼んでいました。

 サウスフロリダ大学ガンセンター研究所のシェラパン博士は、過去の研究でニコチン曝露が肺ガンの化学療法の効果を低下させる事を突き止め、ニコチンパッチやニコチンガムによる禁煙療法が治療の妨げになるのではないかという見解を出していました。今回の研究でシェラパン博士は非小細胞肺癌の患者から採取したガン細胞、および隣接する気管支細胞を試験管内で喫煙者の血液中の量に相当するニコチンに曝露させ、すでに知られているニコチン性受容体との結合がみられたほか、ニコチンにガン細胞の成長サイクルを促すシグナル伝達経路の形成を助ける働きのある事が認められたそうです。研究チームはさらに、ガン細胞の増殖を促す細胞内タンパクも特定しています。

 この結果から、シェラパン博士は、喫煙者はニコチンを含有するあらゆる製品を控える必要があり、タバコだけでなく、禁煙を補助するためのニコチンパッチもやめた方がよいと指摘しています。喫煙には、その他さまざまな弊害が言われているので、禁煙する事による健康面へのメリットも多数考えられます。そうしたメリットとニコチンのガン細胞への助長作用、そうした要因を絡めながら幅広い視点から判断する必要があり、難しい選択になる事も考えられます。しかし、良く考えてみると、ニコチンパッチに頼らない禁煙をすれば良いのではと思ってしまいます。



第583回 西の瓜     2006年08月01日

 夏の代表的果実というか、あまりの存在感のために果実というかわいらしい感じがしない果物。種は食料とされてきましたが、歴史的には食料としてより飲料として扱われてきた・・・というとスイカです。スイカは最近の有力な説としてはアフリカ原産で、世界中で食べられています。アフリカ以外にも地中海沿岸、中央アジア、インドなど、原産地に関する諸説がありますが、カラハリ砂漠の周辺で野生種の群落が発見され、栽培スイカの祖先と思われる果肉が白く、苦味が強い物が発見されてからは、アフリカ説がほとんど定説となりつつあります。

 4000年ほど前のエジプトでは、すでに栽培していた記録が残されていますが、人類が発祥し、アフリカに留まっていた10万年前にも食料となっていた事は、容易に想像する事ができます。日本に渡来したのは400年ほど前の天正年間とされ、明治に入ってから欧米より多数の品種が導入されています。

 漢字表記では「西瓜」となりますが、江戸時代には「水瓜」という書き方も使われています。英語ではWatermelon、ドイツ語ではWasser melone、フランス語でもMelone md'eauとなり、いずれも水の瓜なので、江戸時代の表記と共通性を感じてしまいます。西瓜の語源に関しては、中国にスイカが伝えられたのが西域からであったので、西から来た瓜というところから付けられたとされています。

 この西瓜という文字に関しては、南北朝時代の漢詩集「空華集(くうげしゅう)」の中に、西瓜を読んだ歌がある事から、実際に伝えられていたのは14世紀頃ではないかという見方が出てきています。身近な果物だけに、よく研究されていない部分が多いのかもしれません。最近では、大振りで甘味の強い品種も開発されていますが、スイカに携わる農家の高齢化で、作業負担の問題から敬遠されがちと言われます。逆に小玉のスイカも増えてきていますので、そちらの方が時代に合っているという事でしょうか。ミネラル類をはじめ夏向きの栄養が含まれる果物なので、時代に取り残される事なく愛されていく事を望みたいと思います。



 

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