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第793回 硬さの使い分け     2007年06月22日

 輸入物のパスタを茹でる際、翻訳されたラベルの説明通りの時間で上げると、意外と茹で過ぎになってしまっている事があります。原因はパスタを茹で加減の好みの違いというより、生産している国と日本との水の硬度の違いによるものと考えられます。

 水の硬度は含まれているカルシウムとマグネシウムの量で計測され、含有量によって軟水、中硬水、硬水、超硬水にWHO(世界保健機構)の飲料水質ガイドラインでは分けられています。

 パスタを茹でるには超硬水、中でも硬さの指標が300を超えるかなりの硬水が向いているとされ、水に含まれるカルシウムがパスタのデンプンと結合し、茹で上がったパスタのコシを強くしてくれます。

 また、超硬水は肉類を煮てダシを取る事にも向いていて、肉の臭みを抑えてアクを出しやすくしてくれます。同じダシでも和風のダシは、カツオや昆布のグルタミン酸などの旨味成分を充分に引き出さなくてはいけないため、軟水の方が向いているとされます。

 お茶も和洋で水の硬軟が別れ、紅茶はリーフの種類によって異なりますが中硬水の方が適し、日本茶は軟水の方が向いています。理由としては軟水の方が渋味と苦味の元となるタンニンを沈殿させず、茶葉のエキスを充分に溶かし出してくれるためで、淡い緑色の日本茶に硬度が高い水を使うとタンニンと反応して黒ずみの原因ともなります。

 同じタンニンの扱いにしてもコーヒーの場合、硬水を使う事でタンニンを沈殿させ、マイルドな味わいにする事ができます。水単体での味に関しては、硬度が高いとキレのある辛口とされ、低いとまろやかな味と評されます。ミネラルウォーターのラベルには硬度表が記載されている事があるので、用途別に選ぶのも面白い事かもしれません。

 


 

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