にんにく卵黄本舗トップへ にんにく卵黄本舗トップへ

にんにく卵黄本舗トップへ ショッピング 会員様ご案内 サポート 会社案内 個人情報保護 サイトマップ
昔ながらの にんにく卵黄    
私たちの原点    
安心保証

 
ショッピング  
お客様の声  
 

コラム検索:
過去のコラム

コラム一覧

 <月別>

2010年06月

2010年05月

2010年04月

2010年03月

2010年02月

2010年01月

2009年12月

2009年11月

2009年10月

2009年09月

2009年08月

2009年07月

2009年06月

2009年05月

2009年04月

2009年03月

2009年02月

2009年01月

2008年12月

2008年11月

2008年10月

2008年09月

2008年08月

2008年07月

2008年06月

2008年05月

2008年04月

2008年03月

2008年02月

2008年01月

2007年12月

2007年11月

2007年10月

2007年09月

2007年08月

2007年07月

2007年06月

2007年05月

2007年04月

2007年03月

2007年02月

2007年01月

2006年12月

2006年11月

2006年10月

2006年09月

2006年08月

2006年07月

2006年06月

2006年05月

2006年04月

2006年03月

2006年02月

2006年01月

2005年12月

2005年11月

2005年10月

2005年09月

2005年08月

2005年07月

2005年06月

2005年05月

2005年04月

2005年03月

2005年02月

2005年01月

2004年12月

2004年11月

2004年10月

2004年09月

2004年08月

2004年07月

2004年06月

2004年05月

2004年04月

2004年03月

 

« 2010年04月 | コラムトップへ | 2010年06月 »

第1493回 新素材?     2010年05月31日

 米粉という言葉をよく耳にするようになりました。特に最近、大手のファーストフードチェーンで米粉を使ったパンを採用したメニューが登場した事から、米粉の存在はかなり広く普及してきたように思えます。

 最近の米粉の利用例としては、パンや麺といったこれまで小麦粉が使われてきていた分野に見られ、小麦粉では出しにくかった新たな食感を演出する事に役立っています。米粉を使ったパンのもちもちの食感などは、これまでの小麦では表現が難しかった部分でもあります。

 あえて米粉を使用したと言われる事から米粉は新たな食材のように感じられてしまうのですが、意外と昔から使ってきている素材で、上新粉、白玉粉と言われると急に身近な物に思えてきます。

 大福餅に桜餅、団子に煎餅。和菓子で使われる粉の多くは主要な農産物である米から作られた今風の言い方だと米粉という事になります。それまでも使われてきていて、一定の需要を満たしていた米を粉にした物が米粉として注目を集めるようになった背景には、食料の自給率の向上という事があります。

 米の消費というと直接的な主食であるご飯の消費と、米を原料とした酒造りが思い浮かびます。ご飯としての消費は伸び悩みや米離れが言われるようになって久しく、米を主原料とした日本酒の消費もワインや焼酎に押されているという状況が長らく続いています。

 そこで同じ穀類の粉である小麦粉のように使う事ができれば、米離れに一因であるパンや麺類などに米の消費拡大の道を開く事ができ、ご飯の消費量減少をその原因で補う事ができるようになります。

 そうした思惑の中、バイオエネルギーの需要を見込んだ世界的な小麦の高騰が加わり、小麦粉を米粉に置き換える工夫が加速する事となりました。

 小麦粉と比べグルテンが不足する事から、これまでのようなパンや麺を作る際はそば粉のように小麦粉を加える必要がありますが、小麦粉では難しかった食感を出す事ができ、米粉は新たな食材でもあるかのように急速に普及する事となりました。

 和菓子の材料としては長い歴史を持つ米粉は、海外ではビーフンとして台湾や中国料理で使われてきた実績を持ちます。ギョウザや中華饅頭、パスタなど、これまで小麦粉が使われてきた分野にも進出し、さらに需要を伸ばす事も考えられます。米粉を使った・・・と言われると主食の一環のような感じがし、白玉粉を使った・・・と言われると急にお菓子のように思えてくるのは日本人固有の感覚かもしれませんが、米粉にはこれから世界へ向けて広がっていく素材のような可能性を感じてしまいます。


 



第1492回 種牛延命     2010年05月28日

 口蹄疫の問題の深刻さが日々のニュースで伝えられてきます。特に法定伝染病である事から感染地域内の感染対象となる家畜の殺処分については、今後の畜産を考える上でも重大な影響を及ぼしてくる事が予想されます。

 牧牛の系統を守るために、感染が確認された初期に主要な種牛6頭は別な地域へと退避するという緊急処置が採られていましたが、移転先で1頭の感染が確認されるという非常事態になってきています。

 牧牛は肉質や生育状態の良い子牛を得るために、一定の種牛を父親としています。今回の口蹄疫によって殺処分の対象となった種牛49頭の中には、宮崎県を代表する種牛とされる「安平」も含まれるとされ、安平はすでに現役を引退していますが畜産関係者の精神的ショックは大きいといいます。

 安平は人間に当てはめると100歳ほどの高齢とされますが、最高品質の子牛を約22万頭も生み出し、最盛期には通常の種牛の10倍以上の価格で精子が取引されていたという全国でも屈指の種牛となっています。

 現在、殺処分の対象となっている49頭のうち2頭が口蹄疫の症状を発症したとされ、近く全頭の処分が行われるとされます。殺処分を回避する要請が出されていますが、現状では否定的とされ、経過観察中の主力級の5頭を残して宮崎牛の種牛は大きな打撃を受ける事となります。

 宮崎の種牛問題は宮崎に留まらず、宮崎牛の子牛から育てられる有名ブランドの松坂牛にまで波及する事が必至と考えられます。

 口蹄疫のウィルスは感染力が強く、体力的に劣る子牛が感染すると死亡する事や、肥育過程で感染すると成長に影響する事があり、法定伝染病として拡大を抑えるための殺処分が行われます。

 すでに成長した成牛である種牛が感染した場合は、死亡率はそれほど高いものではなく、適切な治療を行えば回復する事も考えられます。隔離して感染の拡大を最大限に抑えながら、回復させて種牛としての活動を続けるという事はできないのかと考えてしまいます。


 



第1491回 レジ袋に思う(3)     2010年05月27日

 レジ袋の無料配布が行われなくなり、マイバッグの普及が進んだ事で増えたものがいくつかあり、その中に残念な事ですが万引きも入ると言います。長引く不況の影響もあり、前年比10%を超えて増えたというスーパーも見られるとされ、思わぬ影響が生じている事が伺えます。

 レジ袋が登場し、急速に普及した背景にはいくつかの理由があり、思い立った時に買い物ができ、荷物を運搬する手段を考えずに済むという事や、用意した買い物かごの容積以上の買い物をする事ができるという売り上げの向上にも繋がる利便性に加え、万引きを防止するという事も大きなものとなっていたとされます。

 スーパーマーケットが登場する以前は商店街や八百屋などの対面販売が主流で、常に客と店員が向き合う状態にありました。スーパーマーケットでは販売手法が高度に合理化され、店内はほとんど店員がいない事から、それまでの買い物かごを使った商品選びでは万引きを発見する事が困難となっていました。

 店内への運搬手段となる私物の持込を減らすには店に備え付けられた買い物かごを用意する事が最適で、購入した荷物を確認できる半透明のレジ袋は万引きの抑制に大きく貢献したとされています。

 買い物を終えてレジを通過する際、精算を終えてからレジ袋は買い物かごに入れる形で配布されていました。レジ袋が配布された事が精算を終えた証であり、荷物を袋詰めする台へ進んで袋詰めするのは精算を終えた人のみという流れが出来上がっていたともいえます。

 マイバッグを使った万引きは、そのレジ袋という精算の証が必要なくなる事から「かごぬけ」と呼ばれ、レジを通らずに荷物台へ向かって買い物かごの全ての荷物をマイバッグに入れて持ち去る事から、見つけ難さと被害額の大きさからもかなりの問題となってきています。

 レジ袋の原料となるポリエチレンの原価を1kgあたり150円と仮定し、加工費と運賃を50円として計算すると年間のレジ袋の使用量は30万トンとされる事から、総量で600億円分ほどがレジ袋の無料配布のために企業が負担していた事となります。

 全国のスーパーの総売り上げからすると600億円は大した数字ではなかったのかもしれませんが、無料配布を止める事ができれば、新たに600億円という利益が生じた状態になります。レジ袋をゴミ袋として使用しない事から、専用のゴミ袋分の売り上げも加わり、それなりの経済効果が発生するようにも思えるのですが、万引きによる損失や事前に損失額を念頭に置いた価格設定をした事による売れにくさを思うと、どれほどの経済効果があるのだろうと疑問に思えてきます。

 



第1490回 レジ袋に思う(2)     2010年05月26日

 石油というと燃料というイメージが先行する感じですが、化学原料としても優れた面を多く持っています。石油からは燃料として使用される軽油やガソリン、重油、灯油をはじめ、重要な化学原料であるナフサも精製されています。

 ナフサは燃料としてはあまり良い物ではありませんが、プラスティックや合成繊維をはじめとした多くの工業製品の原料として幅広く使われています。

 レジ袋や専用のゴミ袋にもナフサから作られるポリエチレンが使われています。ポリエチレンは大きく分けて高圧ポリエチレン、低圧ポリエチレン、その他のポリエチレンといった3種類に分けられ、分子の構造の違いから透明な物や半透明、軟らかい物や硬い物といった質感の違いがあります。

 ポリエチレンは1898年にドイツのベヒマンによってジアゾメタンの研究中に、熱分解の過程で偶然発見されています。工業的な合成は1930年代に入って高圧合成法が開発されてからで、1950年代に効率のよい生産が可能となる触媒が発見されるまでは製造が難しい物質とされていました。

 1953年にハロゲン化チタン系の触媒が開発されてからは高い品質のポリエチレンが安価に作られるようになりますが、用途がビニールのケースや袋、フィルムなどに限定され、溶接や染色を行う事ができないのでパイプなどには使用できないため使用量が伸びず、ポリエチレンは供給過剰の状態が続いていました。

 ナフサを使ってさまざまな工業製品を作ると、余り物としてポリエチレンが出てしまう事から、当時のポリエチレンはあまりエネルギーを使わなくても製造できる事もあって、極めて安価な物となっています。

 そこで目を付けたのが当時、新たなライフスタイルとして登場してきたスーパーマーケットのレジ袋という使用法で、余り物として焼却するよりも喜ばれ、ゴミ袋として使用されるというリユース性を持っていた事もあって、非常に優れた使い方であったという事ができます。

 その後、ポリエチレンは多くのプラスティック類の中でも最小のエネルギーで作る事ができる製品として独立した分野を持つ事となり、技術の改善もあって使用量が増えて価格も上がってきました。

 それまで余り物として安価だった物が一つの製品として独立して高価になってくると、無料で配り続けるには負担が大きくなってしまいます。無料のレジ袋をゴミ袋として使わせないようにして、専用のゴミ袋を購入するようにする事ができれば、負担となっていた無料配布のレジ袋を削減でき、新たに専用のゴミ袋という売り上げも確保する事ができます。

 レジ袋の急速な排斥の後ろには、そのような事情が見え隠れするようにも思えます。さらに前進させて製品として複雑で単価の高いマイバッグを購入させるようにすれば、売り上げはより大きなものとなります。

 同じ容積を確保したとしてもレジ袋と専用のゴミ袋では、倍ほどの重量差があります。レジ袋が石油を消費するというのであれば、それを専用のゴミ袋に置き換える事は石油の使用量を倍にしてしまう事にも繋がります。

 さらにマイバッグを使うようになると、より高い性能の素材が使われるようになる事が考えられ、ポリエステルが素材の中心となります。ポリエステルはポリエチレンよりも多くの石油を使う事から、レジ袋を止めてマイバッグを使う事の意味を考え直さなければとさえ思えてきます。イメージだけでエコを語ってしまう事の危険性と難しさを感じてしまいます。


 



第1489回 レジ袋に思う(1)     2010年05月25日

 レジで支払いを行う際、レジ袋はお持ちですかと尋ねられたり、持参したマイバッグに荷物を詰める姿を見かける事も広く定着してきたように感じています。レジ袋を持参していると割引きがしてもらえたり、レジ袋が必要な場合、有料である事が告げられたりします。

 レジ袋の使用量を削減するという事には賛成で、荷物が少量の場合、マイバッグを用意していなくてもレジ袋をもらわなかったりして、微力ながら協力するようにしています。

 レジ袋の使用量削減に賛成する理由は、捨てられたレジ袋が海洋を漂い、ウミガメなどがエサとなるクラゲと勘違いして食べてしまう事があり、レジ袋は消化できないために消化器官に蓄積してしまい、命の危機に発展する事もあるといった動物保護の観点からです。

 多くの場合、レジ袋の使用量削減は二酸化炭素の排出削減という理由が付けられます。日本全国で年間にレジ袋は約300億枚が使われ、1枚のレジ袋を使わない事で62gの二酸化炭素の排出を削減でき、使用済みのレジ袋を焼却しない事でも31gの二酸化炭素を排出しなくて済むといいます。

 それだけ削減効果があるのなら徹底して取り組まなければと思うのですが、レジ袋が配布されなくなった事で、少量の荷物をむき出しで持ち帰る事に抵抗があるのか、袋に荷物を詰め込むための台の上に設置された小袋をレジ袋代わりに使う人を多く見かけます。

 マイバッグを持参する人の中には、繰り返し使うマイバッグが汚れるのを防ぐ為に商品ごとに小袋に詰め、汚す怖れのある物は幾重にも重ねて小袋を使うという行為も見られ、実際、レジ袋の有料化がはじまってから小袋の使用量が激増したという意見もあり、単純にレジ袋の有料化が石油の使用量削減、二酸化炭素の排出削減といった単純な図式が成り立っていないように思えてきます。レジ袋の使用量の削減は、本当にエコなのでしょうか?


 



第1488回 弾ける刺激     2010年05月24日

 今でも類似品が売られているそうですが、その商品は1970年代の後半、一部の人にはかなりの衝撃を持って迎えられたと言います。これまでの概念を覆すというか、どのような発想やニーズの下に生まれたのか、それまでの製品の流れからは想像できないような製品でもありました。

 その商品は「弾けるキャンディ」と呼ばれ、文字通り細かい破片のような粒状のキャンディが口の中で弾けるという、それまでの味や香りを楽しむというどちらかというと物静かなキャンディとは一線を画すものとなっていました。

 最盛期にはさまざまな味が用意されていたそうですが、口の中で弾けるパチパチという刺激以外は甘い味しか感じる事ができず、キャンディとしての評価はほとんどされていなかったように思えます。

 発売された当初は弾ける際の圧力が高く、かなり刺激も強い物であったと言われ、誤って目に入ってしまったり、一度にたくさんの量を口に含み、そのまま飲み込んでしまったために喉に激痛を感じたといったトラブルが生じたという事で、一度は販売中止にまで追い込まれています。

 その後、改良されて再発売となるのですが、弾け方は以前よりはマイルドなものになり、発売当初のインパクトはなくなったとされますが、食べた人の感想としては「面白い」という当初の目的を達成できる製品となっていました。

 さらに幾度かのマイナーチェンジを施され、その都度刺激がマイルドになったとされながら、今でも継続して販売が行われています。日本では弾けるキャンディを作る事ができる製造所は一箇所しかないそうで、将来的に存在が途絶えてしまわないか心配なものもあります。

 私が試してみたのがいつの時期の製品で、どのくらい弾ける力が強い物であったのかは不明ですが、それなりに驚くほどの刺激があった事が思い出されます。この弾ける力は内部に封じ込められ、圧縮された炭酸ガスによるものという事で、炭酸ガスによる弾ける刺激という点では清涼飲料水などで接してきてはいますが、それをキャンディに応用するという発想の豊かさには驚かされるものがあります。できればもう少しキャンディとして美味しい物であれば...、刺激と製造技術の驚きながらふと思ってしまいます。


 



第1487回 昆布茶?     2010年05月21日

 現物を見た事はないのですが、欧米でコンブチャと呼ばれる酸味のある茶色い健康飲料が売られていると言います。昆布茶なのに何故酸味?と思ってしまうのですが、日本の昆布茶とは明らかに違う物で、正体は「紅茶キノコ」による発酵飲料だとされます。

 紅茶キノコはモンゴルの原産で、シベリアを中心に伝統的に飲まれてきた飲料とされ、日本でも昭和40年代から50年代の初頭にかけて健康食品として一大ブームとなりました。

 紅茶もしくは緑茶に砂糖を加え、培地で培養されたキノコのようなゲル状の塊を漬け込むと2週間ほどで飲用できる状態になるとされ、乳酸菌のアシドフィルス菌の働きによって糖分が分解されて酸味のある味が作り出されます。消化酵素であるブロメリンやパパインが含まれ、消化器官の全域にわたって毒素を中和し、免疫力を高めると考えられており、ビタミンB群の産生も確認されている事から、身体のエネルギー代謝を円滑にしてくれる事も期待できます。

 ブームの際は口コミで広がり、家庭での栽培が比較的容易であった事から、株分けという形で人から人へと伝わっていましたが、最盛期はかなりの数が家庭で栽培されていました。

 記憶の中に残されている紅茶キノコは、わずかに濁った褐色の液体の中にキノコのような物が層状に重なっていたのですが、キノコそのものに見えた紅茶キノコは実はキノコではなく、膜を作る産膜性の酢酸菌のコロニーが形成したセルロースのゲルだとされ、酵母菌と酢酸菌が主な構成菌となっています。

 紅茶キノコの中には数十種類の微生物が棲息しており、一般家庭のレベルでは厳密な菌相の管理ができない事もあって、複雑な菌類の中には身体に有害な物質を産生するものも存在するとされ、紅茶キノコのブームは一気に下火になってしまいました。

 紅茶キノコの中にどのような有害な菌が棲息し、どのような有害物質を作り出しているのかについては言及した資料がなく、いまだ不明のままとなっていますが、急激に廃れてしまった紅茶キノコは一部の根強いファンの手元に残されたものを除き、ほとんど見られなくなってしまいました。

 遠い記憶の中にしか残されていない紅茶キノコですが、欧米で売られている紅茶キノコ、コンブチャは酸味を活かしてフルーツ味にアレンジされていると言います。懐かしさというより物珍しさの方が勝ってますが、一度現物にお目にかかりたいものです。


 



第1486回 法令と遵守     2010年05月20日

 子供の頃、近所のスーパーに少し変わった商品が並んでいました。見た感じは普通の商品と変わらないのに、値段が割安で販売されています。賞味期限が迫っている訳でもなく、よく似た紛い物という訳でもありません。

 割安で販売されている商品の正体は、製造する際に規格外となった製品で、通常は廃棄されるなど販売される事のない製品だという事でした。

 言われて注意深く見てみると、フルーツゼリーの中に入っているダイスカットされた果物の数が正規品とは違っていて、正規品よりも多めに入っている事から、割安の価格以上に得した気分になれる商品となっていました。

 食品とはいえ工業製品であれば細かく規格が定められていて、規格に適合しない製品は存在しないようにするという事には納得がいくのですが、果物が多めに入ってしまったフルーツゼリーなどはむしろ歓迎できる物だといえます。

 工業規格以上に食品には厳格な法律が定められ、法律に違反した製品はすぐに回収されて廃棄されてしまいます。牛肉100%と表示されたハンバーグに合挽き肉が使われていた場合や、ビーフコンソメに記載のない鶏がらの出汁が含まれていた場合など、重大な法律違反の事例として回収が行われます。

 JAS法によって定められた原材料の記載方法も問題となる事が考えられ、内容量が多くなる順番に記載するように定められていますが、順番に間違いが生じた場合、JAS法違反として回収が行われます。

 消費者の立場としては、牛挽き肉100%よりも合挽き肉の方が味がある事や、ビーフコンソメに鶏がらの出汁が含まれる事でより美味しくなる可能性が考えられる事から、商品を選択する際に充分な情報が与えられ、選択の余地が得られるのならばむしろそうした製品を選ぶ可能性の方が高く、原材料の含有率順の表示に関しても回収するほどの事とは思えない部分もあります。

 食料の自給率が低いという実情を思うと、食料の無駄を極力抑えたいとは思うのですが、法の厳格な適応に柔軟性を持たせると法の抜け道を使った違法事例が生じてしまう事から、兼ね合いが難しくなってきます。世界的な言葉となった「もったいない」の難しさを感じます。


 



第1485回 足ではなく頭     2010年05月19日

 水虫というと靴の中の秘められた感染症という感じがします。白癬菌による皮膚の感染症で、足にできるものは足白癬と呼ばれ、角化型白癬と汗疱状白癬の2種類があるとされ、足に限らず白癬菌への感染による皮膚疾患は広く水虫と呼べる事と思います。

 水虫の名前の由来は水主の感染には湿度が欠かせない事から、水田で耕作をしている際に感染する事が多く、水の中に潜む虫によって刺された事が原因と考えられた事によると言われ、同じような理由から田虫という呼び名もありますが、田虫の場合、若干水虫とは部位が異なるとされます。

 白癬菌が感染すると角質内部へ侵食し、定住する事となります。角質部分は血液やリンパ液といった免疫細胞の活動領域の範囲外となる事から、自己の免疫力による駆除が不可能とされ、角質が剥がれ落ちる新陳代謝の速度よりも速く侵食する事から治療が困難と考えられています。

 白癬菌の侵食が角質を通過し、皮下組織にまで到達すると炎症が起こり、かゆみが発生して自覚症状として認識される事となります。そのため皮下組織に達していない場合や、炎症の度合いによっては自覚症状に乏しい場合もあり、水虫の感染に気付くのが遅くなる原因ともなってしまいます。

 最近、海外から持ち込まれた新型の水虫が全国に感染をひろげ、問題となっていると言います。新型とされる白癬菌は南北のアメリカ大陸やヨーロッパでは一般的に見られる白癬菌の一種、トリコフィトン・トンズランスと呼ばれるもので、従来の白癬菌と比べると皮膚への侵入速度が速く、感染力が強いために治りにくい特徴を持っているとされます。

 従来の白癬菌への感染と比べると、感染して症状が出る場所が足ではなく、頭や体といった水虫が発生する部位として認識された場所以外で起こる事も特徴の一つとなっていて、水虫と認識される事への遅れが症状の重篤化や感染の拡大に繋がっているとされています。

 虫刺されのような湿疹からはじまり、しだいに腕や頭といった水虫とは考えにくい部位に広がる事から別な皮膚病と思ってしまい、人によっては半年ほど放置すると自然と症状がなくなる事から完治したと考えられてしまいます。

 症状はなくなっても菌は毛穴の中に隠れた状態なので、保菌者としてさらに感染を拡大してしまうとされ、感染拡大の深刻さの度合いを増しているとされます。重症化すると頭皮から毛が抜け、毛髪が生えてこなくなるケースも確認されています。一刻も早く存在を認識し、感染が疑われる場合は診察を受けて治療し、感染の拡大を封じ込める必要性を感じてしまいます。


 



第1484回 最強感染     2010年05月18日

 隣県、宮崎では口蹄疫が問題になっています。今のところ牛を中心に感染が確認され、徐々に豚への感染も広がってきています。

 口蹄疫は口蹄疫ウィルスへの感染によって発生し、感染すると発熱、元気の消失、多量のよだれなどが見られるようになり、舌や口の中、蹄の付け根などの皮膚が軟らかい部分に水疱が形成されるようになります。

 水疱は破裂して傷口となり、傷みを生じたり細菌による二次感染を起こす事もあります。稀に水疱を生じないケースも確認されるそうですが、多くの場合、典型的な症状である水疱を生じる場所から口蹄疫と呼ばれています。

 口蹄疫ウィルスの感染対象は主に偶蹄類とされ、蹄が二つある動物が中心となります。身近なところでは牛や豚、ヤギ、鹿、イノシシなどが該当し、同じように飼育されていても馬は蹄が一つである事から、感染の対象外とされています。

 日本にはほとんどいない事から、今回の問題にはあまり関係ないように思えますが、ハリネズミや象も感染する事が確認されており、強力な感染力と共に感染の幅広さも問題視されます。

 口蹄疫の怖ろしさは、その症状や致死率よりも感染力の高さにあります。幼い家畜の場合、致死率は50%に達するほど高くなりますが、ある程度成長すると致死率は下がり数%程度となる、水疱による肥育の妨げという生産性の低下の方が問題視されるようになります。

 感染は体液や分泌物、糞便などに混入したウィルスへの接触によって起こり、水疱が破裂した際に出てきたウィルスが埃に付着し、風に乗って広範囲に拡大します。その距離は陸上では65km、海上では250kmに達する事もあるとされ、1967年にイギリスで起こった感染例では、ドーバー海峡を越えてフランスへも感染が拡大した事が報告されています。

 牧草に付着したウィルスは夏場では4週間程度、冬場では9週間近くも生存して感染が可能な状態にあるとされ、輸入された牧草を通じてウィルスが持ち込まれる事も懸念されていました。

 今から10年前の2000年、それまでは92年間にわたって確認されていなかった国内での感染が宮崎と北海道で確認され、その際はウィルスの感染力が高くなかったために大事には至らなかったのですが、今回のウィルスは感染力が高いとされ、今後も予断を許さない状況が続く事が考えられます。

 現在、ワクチンの投与も検討されていますが、ワクチンにも充分な効果を発揮せずに体内でウィルスを増殖させてしまうというリスクが考えられます。連日のように大変な状況が伝えられ、対応の遅れという方向に話題が移って行きつつありますが、とにかく一刻も早い終息を願っています。


 



第1483回 消化遺伝子     2010年05月17日

 海苔は海のミネラルをはじめとした多くの成分を含み、栄養豊富な食材として知られています。朝食で海苔を2枚も食べれば、その日に必要となるミネラルを摂取する事ができ、良質のタンパク質も多く含まれています。

 それだけ多くの栄養素を持つ海苔ですが、残念な事に全ての栄養をいただくという訳にはいかないという一面があります。細胞壁に含まれるポルフィランと呼ばれる硫酸多糖類が非常に強固に海苔の細胞を守っている事から、内容成分を充分に吸収する事ができなくなっています。

 海に棲む一部の細菌はポルフィラナーゼと呼ばれる特殊な酵素を持ち、ポルフィランに作用して分解する事ができる事が知られています。

 細菌の一種であるバクテロイデス・プレビウスは酵素ポルフィラナーゼを作る遺伝子を持ち、ポルフィランを分解する力を持っています。最近の研究でバクテロイデス・プレビウスが日本人の腸内に特徴的に存在する事が判ってきています。

 本来、ポルフィランを分解できる酵素を持つのは、ガラクタニヴォーランスという細菌の特徴となっていました。バクテロイデス・プレビウスがポルフィラナーゼを作る遺伝子を獲得するようになった背景には、ガラクタニヴォーランスからの遺伝子の譲渡が行われた事が考えられます。

 海洋細菌として存在するバクテロイデス・プレビウスが日常的に日本人が摂取していた海藻類に付着して体内に入り、腸内細菌として定着。ガラクタニヴォーランスも同じように海洋細菌として摂取されますが、腸内細菌としては定着できず、両細菌間で遺伝子の譲渡のみが行われ、日本人の腸内でポルフィランの分解が行える環境作りに繋がった事と思われます。

 海藻をたくさん食べるライフスタイルが海藻の栄養を吸収する事を可能にしたという事ができ、腸内細菌の役割の重要さや成立の複雑さに合わせ、遺伝子譲渡という形での獲得遺伝子の影響の大きさを感じさせてくれます。海苔を美味しく食べられる幸せを感じながら、思わぬ遺伝子の影響という事を考えさせられてしまいます。


 



第1482回 出汁の効用     2010年05月14日

 料理の和洋中華を問わず、基本は出汁にあるといえます。出汁の素となる食材はアミノ酸などの旨味成分を含み、その旨味成分が水分に溶け込む事で出汁となり、料理の味に深みを加えてくれます。

 代表的な出汁の素としては、昆布やシイタケ、カツオ節が知られ、それぞれグルタミン酸、グアニル酸、イノシン酸といった旨味成分を多く含み、洋食で使われるトマトやタマネギにはグルタミン酸、キノコ類にはグアニル酸、肉類にはイノシン酸が同じように含まれています。

 かつて食材が貴重だった頃は出汁の素となる食材を単体で使う事もあったと思われますが、今日では多くの場合、出汁の素は2つ、もしくは3つを組み合わせる形で使われています。

 出汁の素を複数組み合わせて使う理由としては、単純に旨味成分が倍になるという以上に相乗効果によって味覚強度が飛躍的に向上するという事が上げられます。グルタミン酸とグアニル酸を合わせただけでも味覚強度は10倍になるとされ、組み合わせるメリットは経験的な知恵として蓄えられています。

 組み合わされて高められた旨味の味覚は、風味や素となった素材の特徴となる味を感じさせてはくれますが、それほど強力に味を付けるというのもではなく、どちらかというと他の味を引き立てるといった働きを発揮してくれ、味の角を取ってまろやかにし、微細な味を感じやすくします。

 手作りのめんつゆとインスタントのめんつゆでは、食べているうちに麺の表面に付着した水分によって薄まってしまうまでの時間に違いがあり、手作りのめんつゆは頻繁に注ぎ足さないと薄まってしまうという事があります。

 インスタントのめんつゆの方がより味覚強度が高い化学調味料を使っているために、手作りの天然由来の出汁よりも薄められてもめんつゆに含まれる塩分や糖分を感じやすくするためで、旨味成分が微細な味を感じやすくさせる働きをするという顕著な例といえます。

 同じような事から、しっかりと出汁を取る事で料理に含まれる塩分を減らしても美味しさが損なわれないという事があり、料理を美味しく仕上げる事で健康になるという良い事尽くめとなる事が考えられます。さまざまな料理の基本となる出汁、大切に考えたいものです。


 



第1481回 裏技ポテト揚げ     2010年05月13日

 フライドポテトが好きで、揚げ物をする際はよくジャガイモを準備しておきます。ジャガイモは常備しているので、ついでにという感じで準備するのですが、ジャガイモを揚げる事で油の酸化も還元できて状態が良くなる事から、一挙両得と思えて得した気分にもなれます。

 いつもジャガイモを常備していて自分の好みの切り方で揚げている事から、冷凍食品のフライドポテトを使った事はないのですが、先日、仕入れた情報によると鍋に油を入れて冷凍のフライドポテトを入れ、それから火にかけて揚げるとファーストフード店のフライドポテトのようにかりっと揚がると言います。

 冷凍のポテトを使った事がない事と、温まっていない油に食材を浸すという抵抗感からいまだに試してはいませんが、ジャガイモを切って揚げた手作りの物とファーストフード店の物を比べると、そのくらいの思い切った揚げ方の違いが必要なのかもしれないとも思ってしまいます。

 通常、フライドポテトを揚げる際は、130度〜150度くらいの低い温度で一度目の揚げを行います。油の火を通常の揚げ物の際よりは弱めにして、油の温度が上がってきたらジャガイモの皮の切れ端を入れてみます。

 小さな泡が出始めたら130度付近の温度で、皮がくるくると回転したら150度に達しています。その状態でジャガイモを入れ、低めの温度でジャガイモの中心まで熱を通しながら、ジャガイモに含まれる水分を100度まで高めてジャガイモから水蒸気が出てくるようにします。

 ジャガイモから盛んに水蒸気が出てくる事で表面にたくさんの泡が発生するので、その状態でジャガイモに火が通り、全体が柔らかくなったら一度ジャガイモを引き上げて油を切ります。

 ジャガイモの油を切りながら火を強めにして油の温度を上げ、180度まで高めておきます。ジャガイモの皮の切れ端を入れると全体がすぐに泡に包まれ、表面がキツネ色になる温度が180度で、充分に温度が上がったらジャガイモを油に戻すのですが、この段階では内側から出てきた水分で表面はしんなりしています。

 高めの温度の油でゆっくりとジャガイモをかき回しながら余分な水分を飛ばし、表面がキツネ色になるまで揚げて出来上がりとなるのですが、最初から油に入れておく冷凍ポテトの揚げ方は、内部にゆっくりと熱を加え、充分に水分を飛ばすという行程を油の温度を上げながら行うという点で共通するものがあります。

 ファーストフード店のポテトを再現したい場合、茹でたジャガイモを潰し、平たく伸ばして細く切り、それを揚げるという意見もありますが、できればくし型に切ったジャガイモをかりっと上手に揚げたいと毎回思ってしまいます。


 



第1480回 水と油と乳化(3)     2010年05月12日

 本来ならば混ざり合わない水と油が混ざった状態の乳化は、あまり安定しているとはいえない状態とされます。それでも取り扱いを間違えなければマヨネーズは使い終わるまで分離する事はなく、牛乳も乳脂肪分が表面に集まってしまう事はありません。

 卵黄のレシチンや乳タンパクによる界面活性作用がそれだけ強力だからかというと、実はそうでもない部分があり、手作りされたマヨネーズや絞りたての牛乳は時間が経つと徐々に分離してしまいます。

 手作りのマヨネーズや自然のままの牛乳と工業的に処理されたマヨネーズと牛乳。どこにそれだけの違いがあるかというと、乳化している粒子の大きさに安定度の違いがあるという事ができます。

 マヨネーズを作る際、上手に撹拌する事が重要となっています。牛乳も撹拌する事で乳脂肪分の粒子をより小さく均一化するホモジナイズ加工が施され、安定した状態が得られるようになり、これらの撹拌は粒子をより小さく、均一化するという目的があります。

 乳化の状態の不安定さをもたらす最大の原因は粒子同士の衝突にあり、衝突して粒子同士がくっつき合い、だんだん大きくなる事で水と油が分離する事になっていきます。撹拌する事で粒子を小さくしておくと衝突による粒子の大型化を起こりにくくする事ができるので、より安定した乳化を得る事ができるようになるとされます。

 また、乳化の安定性を妨げるものに温度や衝撃といった要素も考えられ、それらが原因となって分離してしまう例も身近に見られています。水に油が溶けた状態、水中油滴や油に水が溶けた油中水滴の状態は、温度によって状態が逆になる「転相」と呼ばれる現象が起こる事が知られています。

 マヨネーズを加熱すると転相が起こり、その過程で乳化が非常に不安定になります。熱を加えたマヨネーズの質感が変化するのは転相によるもので、温度変化を繰り返すと急にマヨネーズが分離するのは転相途中の不安定さによって乳化の状態が妨げられた事が考えられます。

 牛乳は水中油滴の状態にありますが、衝撃を繰り返し加える事で、乳脂肪の粒子が衝突を繰り返し、やがて水分と乳脂肪分に分離してバターを得る事ができます。バターは乳脂肪という油分の中に乳タンパクに包まれた水分を取り込んだ油中水滴の状態にあり、衝撃という物理的な刺激による転相の例という事ができます。

 そのバターも熱を加えた事で中の水分を放してしまうのですが、バターの場合、解けながら水分が蒸発してしまう事から、あまり分離を意識する事はありません。しかし、解けたバターを冷やして固めると明らかに食感が変化している事を感じるのは、乳化が損なわれた事による部分も大きいと考えられます。身近な乳化という状態ですが、本来は不安定なものであり、その事を理解して接する事でより便利に利用する事ができるという事ができます。


 



第1479回 水と油と乳化(2)     2010年05月11日

 水と油が混じり合った状態、乳化は特殊なようでマヨネーズなどのように日常的に身近に存在していたりもします。あまり意識されませんが乳化には大きく分けて二種類があり、水が油に溶けている状態と油が水に溶けているという、似ているようで大きく異なる状態があります。

 水が油に溶けている状態は専門的には油中水滴(W/O)と表記され、油が水に溶けている状態は水中油滴(W/O)と表現されます。水と油を混ぜ合わせる事に用いられた界面活性剤などの親水性と親油性の強さによって、油中水滴、水中油滴のどちらかになるかが影響されるとされ、温度の変化などによっても状態が変化するとされています。

 界面活性剤が親水性か親油性かを判断する相対的な指標は親水親油バランス(HLB値)を使って判断され、HLB値が大きいほど親水性の強度が強く、水中油滴の状態を形成しやすく、HLB値が小さいと油中水滴の状態を形成し安い傾向があると言われます。

 マヨネーズに使われる界面活性剤のレシチンはHLB値が大きく水中油滴の状態にあり、バターは逆にHLB値が小さく、油中水滴の状態にあります。

 一見、難しそうに思えてしまう乳化の状態ですが見分け方は簡単で、水か油、どちらに溶けやすいかで判断する事ができます。ドレッシングなどを作る際、レモン汁や出し汁などの水分に溶けやすいマヨネーズは水中油滴、水分には全く混ざらず、サラダ油などの油分にのみ溶けるバターは油中水滴の状態にあると判断できます。

 乳化の状態については、日常の中ではほとんど意識する事はありませんが、性質を理解しておくと料理の完成度をより高める事に有効と言えます。マヨネーズを熱すると質感が変わる事や、水中油滴の牛乳からできるバターは油中水滴である事など乳化の状態一つでも掘り下げてみると深いものがあります。


 



第1478回 水と油と乳化(1)     2010年05月10日

 子供の頃、セパレートドレッシングが好きで、食卓にボトルが置かれているだけで涼しげな透明な色合いとさっぱりとした酸味が食欲を増進してくれ、ベジタリアンと間違われる事もある私の生野菜好きの原点ともなっています。

 水と油というと、決して交わらないという喩えに使われるほど混ざり合う事がない物となっていますが、セパレートドレッシングはその典型例と言え、二層に分かれた水と油の層が名前の由来となっています。

 それだけ混ざり合う事のない水と油ですが、うまく混ざり合った状態にしてくれるのが界面活性剤です。界面活性剤というとあまり体に良くない物という印象がありますが、意外と身近なところにもあり、お馴染みの物としては卵黄に含まれるレシチンの存在を上げる事ができます。

 レシチンはリン脂質と呼ばれるもので、強力な水と油を混ぜ合わせる界面活性作用=乳化作用を持っています。リンは親水性を持つ物質で水とよく混ざり、脂質は油そのものと言え、そんなリンと脂質が一体化している事でリン脂質であるレシチンは強力な乳化作用を持つ事となります。

 レシチンの乳化作用を使った代表的な例としては、マヨネーズの存在を上げる事ができます。本来であれば決して混ざり合う事のない酢という水分とサラダ油を卵黄を加える事で、独自の質感とコクのある味わいを作り出しています。

 マヨネーズを作る際、卵黄に酢を加えて充分撹拌し、少しずつサラダ油を加えてしっかりと撹拌していきます。上手に仕上げるポイントは撹拌にあるとも言え、素材の撹拌が重要視される理由は水分の中に油分を細かく分散させるという点にあり、水分の中の油分の粒子を細かくする事が安定した分離しないマヨネーズを得るこつとなります。出来上がるまでの撹拌は大変な作業となりますが、乳化をイメージしながら取り組むとうまくいくのかもしれません。


 



第1476回 メンテ時間     2010年05月06日

 枕にサプリメント、アロマやハーブ、音から入院治療まで、良い睡眠を確保するためには多くの工夫が存在しています。それだけ関心が高いという事は、考えようでは質の良い睡眠を確保する事が難しいという事が伺えます。

 睡眠時間という事については、7時間程度が最も長寿に繋がるという統計はありますが、実際のところ個人差もあり、何時間眠れば良いという明確な指標は存在しないようにも思えます。

 よく言われるところでは睡眠時間が少ない代表はナポレオンで、一説には平均の睡眠時間は4時間程度だったとされ、睡眠時間が長い方の代表としてはアインシュタインの10時間以上寝ていたとされています。

 知られているところでは「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」の2種類のパターンが眠っている間に繰り返されるとされ、レム睡眠中は全身の筋肉は眠っていますが、大脳は活性化した起きている時に近い状態にあり、ノンレム睡眠中は大脳は静かになって眠った状態にある事が確認されています。

 ノンレム睡眠中は脳波の状態が4段階に変化するとされ、4段階の変化を持つのは人間や猿に見られる特徴で、ラットでは1段階、爬虫類や両生類、魚類にはノンレム睡眠が観察されない事から、ノンレム睡眠は恒温動物固有のものであり、脳の進化によって眠りが高度に変化した結果という事もできます。

 通常では1時間半ごとにレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返す事から、1時間半の倍数で睡眠時間を設定する事が良いとされますが、不眠症や逆に突然眠ってしまうナルコレプシーなど、睡眠に関する障害が知られ、現在、20%近くの人が睡眠に関する障害を抱えていると見られています。

 最近、睡眠時無呼吸症候群が話題になっていましたが、睡眠に関する障害は意外と軽視されがちと言わざるを得ない状態にあります。睡眠障害の患者を18年にわたって追跡調査を行った結果として、4割以上が死亡するという結果が得られたと言います。

 睡眠不足による注意力散漫に起因した事故をはじめ、心筋梗塞、脳梗塞と多岐にわたり、睡眠が単純に大脳の休息を行うだけのものではなく、日中の活動を通して損傷した身体を回復し、免疫機能や恒常性を調整する機能を持っている事が考えられます。生命にとって不可欠なメンテナンスを行う時間とも言えるので、やはり睡眠の質にはこだわりたいものを感じてしまいます。


 



 

Copyright (C) 2007 Sunproject Co.Ltd. Allrights reserved,