にんにく卵黄本舗トップへ にんにく卵黄本舗トップへ

にんにく卵黄本舗トップへ ショッピング 会員様ご案内 サポート 会社案内 個人情報保護 サイトマップ
昔ながらの にんにく卵黄    
私たちの原点    
安心保証

 
ショッピング  
お客様の声  
 

コラム検索:
過去のコラム

コラム一覧

 <最新3ヶ月分>

2011年04月

2011年03月

2011年02月

 

第1684回 高いボール?(2)     2011年04月01日

 「ハイボール」というとウィスキーを炭酸で割った飲料を指すというのが定番となっていますが、「下町」の一言が加わると内容が少し変わった物になってきます。

 下町ハイボールはその名の通り、東京の下町の居酒屋を中心に飲まれてきたアルコール飲料で、色こそいかにもハイボールという薄い琥珀色をしていますが、ベースとなる酒はウィスキーではなく甲類の焼酎が使われています。

 甲類の焼酎は無味無臭に近いため、コップに焼酎を注いだ後、色と味の素となる琥珀色の液体を加えて強めの炭酸で割って仕上げられ、下町ハイボールに欠かせない琥珀色の液体は「元祖の素」と呼ばれています。

 最近、一部の居酒屋では昭和を彷彿とさせる飲み物として「ホッピー」がメニューに加えられ、人気となっていますが、下町ハイボールはホッピーと同時期か若干新しいとされる事から、昭和23年以降に誕生したと考えられ、明確な出現時期の断定はされていません。

 当時、ウィスキーが庶民の間にも広まってきており、炭酸で割って飲むハイボールはお洒落なウィスキーの飲み方とされていましたが、舶来酒に課せられる酒税が過大であった事もありどうしてもウィスキーは割高な酒となっていて、ウィスキーの代わりに安価な焼酎を炭酸で割った物が飲まれるようになりました。

 ハイボールのウィスキーを焼酎に置き換えた「焼酎ハイボール」は後に略されて「酎ハイ」と呼ばれ、飲みやすさと値段の安さから一気に広まっていきます。甲類焼酎の無味無臭を補い、より飲みやすくする工夫からシロップなどで味を付ける事が行われるようになり、その中の一つが元祖の素を使った下町ハイボールであると考える事ができ、酎ハイと下町ハイボールを分けているものこそが元祖の素の存在であるといえます。

 下町ハイボールが下町のハイボールであり続けた理由としては、終戦直後、劣悪な焼酎が闇市で取引されていた事から、焼酎は安価で粗悪な酒というイメージがあり、庶民的な酒場を中心に飲まれていた事もありますが、それ以上に元祖の素が「謎の液体」とされていた事が大きく関係しています。

 下町ハイボールを出している居酒屋で焼酎に加えられる琥珀色の液体について尋ねると多くの場合、「業務用」もしくは「自家製」という答えが返ってくるそうで、実際に業務用で仕入れた元祖の素に手を加えて自家製にしている例も多く、自家製と答えた店に対し、レシピを聞き出そうとするのはマナー違反とされています。

 そのため長い間、下町ハイボールは昭和の香りを残す謎多き飲み物とされてきましたが、居酒屋を文化的に研究する動きが増えてきてから徐々にその謎が解き明かされ、謎の液体とされてきた元祖の素も地元飲料メーカーが作る「天羽の梅」なる製品である事が判ってきています。

 元祖の素の正体は判っても、正体である「天羽の梅」にも多くの謎の部分があり、梅と銘打っていても梅シロップではなく、梅シロップ用のラベルが大量に余っていたので流用したとされる事や、原料が判らないようにするために特許も申請していないなど、一筋縄ではいかない事が伺えます。

 相変わらず謎多き下町ハイボールですが、その謎は下町ハイボールをより美味しく飲めるように残されているともされます。最近では全国的に知られ、メニューに加える店も増えてきているといいます。昭和から続くレトロで謎多き下町の味が、全国へ新しい味として広まっていく事をどこか面白く感じてしまいます。


 


 

Copyright (C) 2007 Sunproject Co.Ltd. Allrights reserved,